ソラシド・本坊さん、過酷な経験軽妙に 山形県住みます芸人、自伝小説文庫化

2021/6/13 12:18
過酷なアルバイト経験などを独自の表現でつづった「プロレタリア芸人」

 山形県住みます芸人「ソラシド」の本坊元児(ほんぼうがんじ)さん(42)の自伝的小説「プロレタリア芸人」の文庫本(扶桑社)が出版され話題となっている。過酷なアルバイト経験などをつづっており、本坊さんは「ちょっと愚痴を漏らすと『俺の方がしんどい』と返され、愚痴を言いづらい世の中になっている。本を通し『しんどい時はしんどいと言っていい』ことを伝えたい」と話す。

 本坊さんは愛媛県松山市出身で、2001年に水口靖一郎さん(45)とお笑いコンビ「ソラシド」を結成。18年10月に住みます芸人として本県に移住し、テレビやラジオなど複数のレギュラー番組を持つ。山形市内に住む一方、19年10月から西川町の空き家と畑を借り、農業にも取り組んでいる。

 著書は、12年ごろからブログに書いていた日々の出来事をまとめ、15年に出版した単行本を加筆、修正した。コンビ結成の経緯や、「麒麟(きりん)」ら同期芸人が売れていく焦り、バイト先の理不尽な人などについて独特の表現でリズムよく書いている。単行本刊行から6年を経ての文庫本化は異例といい、出版社の担当者は「住みます芸人を機にテレビなどでの露出が増え、本の問い合わせもあった。コロナ禍で閉そく感が漂う中、肉体労働の大変さを面白おかしく描いており、励まされる内容になっている」と話す。

 実は地方に行くのは嫌だったというが、「山形に来た初日に僕を知っている人に出会った。温泉や友達を紹介してくれ、みんな温かいと思った」と振り返る。西川町の空き家も、趣味を通じて知り合った人から格安で借りている。農業は素人ながら、周囲に教わり挑戦している。ニンニクやジャガイモ、イチゴなどを植えており、昨年からは販売も始めた。

山形県住みます芸人として山形に移住し、農業を楽しむ本坊元児さん=西川町

 芸人としての収入も確保できるようになり、「お笑いとしてやることは東京と変わらない。芸人として活動できて充実感がある。仕事がある限り山形にいたい」とし、「子どもが楽しめるような、農業体験を取り入れたお笑いイベントもやりたい」と意気込む。

 文庫本は880円。全国の書店で発売中。問い合わせは扶桑社郵便室03(6368)8891。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]