東京第一ホテル米沢、9月末で営業終了 コロナ禍直撃、ホテルは売却めざす

2021/6/2 10:09
9月末で営業を終了することが決まった東京第一ホテル米沢=米沢市中央1丁目

 米沢市の代表的なホテル「東京第一ホテル米沢」が今年9月末で営業を終了することが1日、明らかになった。運営する冠婚葬祭のナウエル(同市、酒井登社長)によると、新型コロナウイルスの影響に伴う急激な業績悪化が要因で、長井市にある婚礼施設「グランパリスパーティーリゾート」も合わせて営業をやめる。宿泊、イベント開催とコロナ禍での自粛が直撃した形で、酒井社長は会見で「断腸の思い」と無念さをにじませた。

 同社全体の売上高は今年2月期で、前期比4割減。中でも閉館を決めた2施設と、婚礼施設のグランドホクヨウ(米沢市)を加えたブライダル部門は75%減と落ち込みが著しい。さらに、東京第一ホテルは築約30年と老朽化し、今後も数億円規模の修繕費が必要になるという。当初は婚礼施設2カ所の用途変更も検討したが、経営資源をグランドホクヨウに集中することにした。置賜一円の葬祭ホールは営業を続ける。

 同社は冠婚葬祭業に加え、昨年、介護福祉分野に進出しており、非常勤を含めたブライダル部門の従業員118人は配置転換などで雇用は継続する。ホテルは来年度末までをめどに売却先を探すが、見つからない場合は建物を解体して土地の売却も視野に入れる。グランパリスは当面所有を続け、用途変更を検討する。

グランパリスパーティーリゾート=長井市四ツ谷2丁目

 2施設とも10月以降の予約が既に入っており、代替施設の紹介を含め個別に対応する。冠婚葬祭互助会会員のサービス提供に影響はないという。

 同ホテルで記者会見した酒井社長は「企業体力が備わっているうちに、施設の選択が必要と決断した」とし、「10年前、中心市街地に空洞をつくってはならないと(経営を)引き受けたが、ホテルの灯が消えてしまうかもしれないことを大変心苦しく思う。中心市街地にシティーホテルの灯をともし続けてくれる人に引き継ぎたい」と語った。

東京第一ホテル米沢 地元財界の共同出資による米沢相互企画がホテルチェーンの第一ホテル(現・阪急阪神第一ホテルグループ)とフランチャイズ契約を結び1988(昭和63)年開業。2011年にナウエルが引き継いだ。8階建て、部屋62室。03年には現在の天皇陛下(当時は皇太子)が宿泊された。

グランパリスパーティーリゾート 婚礼施設グランドパレスエルとして1991年に開業。グランドホクヨウ長井を経て2010年から現名称。収容人数は大宴会場で140人。

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