被害刻む「自然災害伝承碑」、HPで発信 国土地理院、本県の7基も

2021/5/24 10:59
国土地理院の自然災害伝承碑で紹介されている石碑の一つ、甲午震災記念碑=酒田市

 災害の記憶を後世に伝え、避難の意識や行動などの備えにつなげようと、国土地理院は災害の発生や被害状況を石碑などに刻む「自然災害伝承碑」の位置情報をホームページ(HP)で発信している。今月14日現在で全国の936基がアップされ、このうち本県分は庄内地震(1894年)や羽越水害(1967年)などを記す7基が紹介されている。

 先人が石碑やモニュメントに刻んだメッセージは全国に点在している。犠牲者が出た豪雨災害で過去の教訓が生かされなかったケースがあったといい、国土地理院は自治体と連携して2019年6月、HPに自然災害伝承碑の位置情報を掲載した。20年8月からは碑名や災害名、建立時期、伝承内容などのデータ提供も始めている。

 毎月更新し、今月14日に追加した38基を含む計936基が公開されている。本県分は(1)防災の碑(米沢市)(2)天保の大津波墓碑(鶴岡市)(3)激甚災害復旧記念碑(同)(4)水害復旧竣工(しゅんこう)記念碑(同)(5)甲午震災記念碑(酒田市)(6)防災記念碑(真室川町)(7)羽越災害記念碑(小国町)―の7基。

 (1)と(7)は1967(昭和42)年に起きた羽越水害を記し、(3)と(4)は87(同62)年の集中豪雨を伝えている。(6)は75(同50)年の真室川の堤防決壊による洪水と土砂災害の被害規模を伝承。(2)と(5)は震災の記憶で、前者は1833(天保4)年に旧堅苔沢村を襲った高さ約9メートルの津波の被害を、後者は94(明治27)年の地震に伴う火災で多くの犠牲者がいたことを、それぞれ刻んでいる。

 石碑とはいえ、風化によって碑文が読み取りにくいものもあるが、国土地理院は「過去に起きた災害を知ることが、これからの防災に役立つ」と話す。市区町村から今後も申請を受け付け、自然災害碑の情報を充実させる方針。HPの検索ワードは「自然災害伝承碑」。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]