腸内環境の変化、予測に道 先端研など、微生物の解析に新手法開発

2021/5/19 12:22

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 慶応大先端生命科学研究所(鶴岡市)と理化学研究所(理研)、北海道大の研究グループは18日、腸内細菌など微生物群集の状態について、その変化を体系的に分析するデータ解析手法を開発したと発表した。群集のさまざまな状態を立体地図のように図形化して捉える方法で、腸内環境の変化を予測・改善するなど、応用が期待される。

 腸内環境を巡っては、微生物群集の状態が個々人で異なり、健康や生活の質に影響していることが分かっている。これまでは、その微生物群集の現在の状態を測定できても、その後どのように変化していくのか類推することは困難だった。

 研究グループは、エネルギーを座標の関数にする「エネルギーランドスケープ(地形)」という解析方法を利用し、微生物群集の状態を地形図のように視覚化。微生物同士の共存・競争関係も考慮し、推定する手法をつくり出した。

 実際の地形でボールを転がすと低い場所に集まるように、地形図の低い位置を安定した状態とし、変化を読み取れるようにした。マウスを用いた検証では、研究グループが推計した「地形図」と、加齢による腸内細菌群の状態の変化が一致した。

 研究成果は米国の科学雑誌「エコロジカル・モノグラフス」オンライン版(12日付)に掲載された。研究に当たった先端研の福田真嗣特任教授(メタジェン社長)は、「人に適用することで、自分の腸内の状態を地形図の位置情報として評価できるようになる。将来腸内環境が悪い方向に向かわないように生活習慣を改善するなど、健康管理や医療に応用できる可能性がある」と展望した。

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