ワクチン接種繰り上げ、ルール策定進む 県内7首長が先行、保存利かずキャンセル苦慮

2021/5/18 11:03

 自治体首長らが高齢者に先駆け新型コロナウイルスワクチンを接種する事例が相次いでいる件で、山形新聞が17日、県と全市町村にアンケートを行ったところ、各自治体とも接種予約に欠員などが生じた際の一定のルール化を進めていた。首長が先行接種していたのは尾花沢、西川、金山、舟形、戸沢、高畠、白鷹の7市町村だった。

 各市町村は先行接種について、集団接種で欠員が生じたケースや、公立病院の運営に携わる立場を理由に挙げている。現在のワクチンは希釈すると保存が利かないため、各市町村とも急なキャンセルの対応に苦慮している。

 県と35市町村の回答は表の通り。既に明らかになっている高畠は、医療従事者向けの余剰分を先行接種していた。尾花沢市の菅根光雄市長(69)は北村山公立病院組合副管理者の立場で接種を受けた。同組合内でコロナ感染により管理者、副管理者を不在にするべきではないとの判断に至り医療従事者用のワクチンを打ったという。同組合は「菅根市長には基礎疾患があり、本人の判断で接種した。適切な判断だったと考える」と語った。東根市の土田正剛市長(77)も同組合管理者として今後、先行接種を受ける予定という。

 集団接種会場で欠員が生じたことを理由に挙げたのは金山、舟形、白鷹、西川、戸沢の5町村。戸沢村の渡部秀勝村長(68)は高齢者接種初日の11日、キャンセルが出たため受けた。村は「東京出張の予定があり、ワクチン有効活用のため」としている。金山町の佐藤英司町長(64)、舟形町の森富広町長(61)、白鷹町の佐藤誠七町長(70)、西川町の小川一博町長(71)も、急きょ生じた高齢者の余剰分を活用した。

 現在認可されているワクチンは保存のために超低温冷凍設備が必要なほか、生理食塩水で希釈した後は6時間以内に接種しなければならない。関係者は一般的なワクチンと比べ「非常に扱いが難しい」とする。接種予定者が急きょキャンセルとなった場合、その場で代わりの人を見つけない限りワクチンを廃棄しなければならなくなるという。

 突然キャンセルが出た場合に備え、各市町村とも繰り上げの対象者をどう選ぶかのルールを設けている。米沢市は医療従事者に当たる集団接種会場のスタッフと会場近隣の高齢者に活用するとし、町内会と連携してリストを作成。村山市は会場にいる医療従事者の中で接種を受けていない人に回すとしている。

 白鷹町は、接種会場で医療従事者に準ずる保健師を含め、町職員に接種するのが「基本的なルール」という。戸沢村は村長が接種を受けた時点で明確な規定を設けていなかったが、現在は「次回の接種日に予約が入っている人で会場近くに住む人を繰り上げる」としている。

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