庄内地域のつや姫栽培、スマート化へ 3年かけ技術実証、県など研究会設立

2021/5/14 14:58
リモートセンシングを活用した生育診断技術を実演した設立総会=鶴岡市

 県などは13日、県産ブランド米「つや姫」の県内作付面積の半分を占める庄内地域で、先進技術を活用し品質のさらなる向上を図ろうと「スマートつや姫広域実証研究会」を設立した。県が開発したリモートセンシング(遠隔観測)による生育診断技術を活用することで、精密で省力的な診断をより広範囲で行う。3年間かけてモデル地区延べ15カ所で実証し、現場での本格導入を目指す。

 つや姫は2010(平成22)年にデビューし、高品質、良食味のトップブランド米としての地位を確立している。ただ水稲の生産現場では、生産者の高齢化や担い手不足を受け圃場の大規模化と分散化が進み、品質と食味を維持する栽培管理に手が回りづらい状況になりつつある。21年産つや姫の県内作付面積は9824ヘクタールで、このうち47%の4661ヘクタールを占める主産地・庄内地域で最新の診断技術を実証しようと、県、各市町とJAが研究会を立ち上げた。

 県農業総合研究センターが開発した技術で、衛星画像から水稲の生育状況を把握する。高品質な米作りのためには、出穂前のイネに適切な肥料を供給することが重要で、この「穂肥(ほごえ)」を戦略的に施すために新技術を活用する。現在は人が部分的に抽出し、葉色や丈を見て判断する「点」の診断で、経験や勘に頼る部分も多い。新たな技術は衛星画像を用いるため、広範囲で「面」的な診断が可能となり、精密な結果が得られ省力化も期待できる。

 診断結果はICT(情報通信技術)を活用して圃場の画像に色で示し、生産者のスマートフォンなどのタブレット端末で見ることができるシステムで、つや姫以外の品種、刈り取り適期の診断や水管理などにも応用する方針。今後、本年度のモデル圃場を選定する。

 設立総会では、会長の上野宏樹県庄内総合支庁農業技術普及課長が「効果的に活用し、庄内産つや姫の評価向上、生産者の所得増大につなげる」と話した。

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