無人田植え機のデモンストレーション 酒田・人手不足、大規模化に対応

2021/5/13 22:12
リモコンで始動させ自動運転する無人田植え機=酒田市

 水稲生産の大規模化や人手不足に対応するため、農機具メーカー・クボタが開発した無人田植え機のデモンストレーションが13日、酒田市内の水田で行われた。生産現場では、高齢化や担い手不足、生産基盤の集約に伴い、先進技術を活用したスマート農業の普及が図られている。無人田植え機の開発もこうした動きの一環で、参加者は「人の操縦とは違う緻密な動き。期待は大きい」と話した。

 クボタが開発した無人田植え機「AgriRobo(アグリロボ) NW8SA」は、衛星利用測位システム(GPS)を活用して自動運転する。水田の中を一周し、広さや圃場の形の特徴などをいったん記憶させた後、現状に応じた植え付けを判断し、水田の際まで苗を植え付ける。リモコンで自動運転の開始などを遠隔操作。搭載したセンサーで障害物や人も検知する。人が乗って田植え機を動かす場合、安全管理や苗、肥料の補給などで3人程度が必要になるが、1人でも作業が可能になるという。

自動運転で苗を植え付ける無人田植え機のデモンストレーション=酒田市

 同社の8条(列)同時に田植えできるタイプは1台500万円程度で、アグリロボは180万円程度上乗せになる価格だという。この日は、同市の農業生産法人「アグレスト」の水田でデモンストレーション。代表の土井信治さん(52)は「まだ人が操縦した方が早い印象だが、今後、圃場の大規模化がさらに進めば、役立ちそう。田植えと同時進行で別の作業ができる可能性もある」と期待を込めた。

 車庫と水田の移動、苗や肥料の補給など制度上の制約も含め、まだ完全に無人化できる状況ではないが、コンバインや刈り取り機なども自動運転の機械が既に現場では導入されている。南東北クボタの佐藤一史第1ブロック長は「田植え機の自動化は、うちが導入を始めたばかり。今後はさらに機能を向上させ、作業管理システムと連動させることで、より生産者の負担軽減につなげたい」と話した。

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