県、入札契約制度を見直し 地元企業育成へ、7月から一部試行

2021/5/9 10:13
山形県庁(資料写真)

 県は地元企業の育成などを目的に、建設工事とその関連業務委託について、入札契約制度を見直した。工事現場と同じ市町村に本社がある事業者を加点評価するほか、地滑り調査解析業務で共同設計方式を取り入れ、県外からの技術移転を促す。併せて、くじ引きでの落札者決定が多い地質調査業務で総合評価落札方式を採用する。

 災害が頻発する中、地域に精通した建設事業者の存在が応急・復旧対応の円滑化につながると判断した。見直しは(1)地域建設事業者の育成(2)くじ引きによる落札決定の縮減(3)事務処理方法の統一化―の各項目。一部の入札で今年7月から試行し、検証結果を来年度以降の制度運用につなげる。

 建設工事の総合評価落札方式は従来、発注工事と同規模の施工実績を加点評価の対象としていた。規模実績のない事業者は受注が難しく、成長を阻害しているとして▽本社が工事箇所の市町村にある場合に加点▽規模要件をなくし、施工経験の有無で評価―の2点を見直した。1千万~3千万円の工事価格の一部で試行する方針。

 地滑り調査解析業務は、ノウハウや技術力不足を理由に県内事業者の受注機会が少なかった。橋梁(きょうりょう)点検診断業務で県内外事業者の共同体による発注方式を取り入れた結果、県内事業者への技術移転が進み、対象業務を拡充した。

 くじ引きの縮減はダンピングの防止が狙い。建築工事などと違い、測量や調査、設計業務は積算項目が少なく、同じ応札額が増加。昨年度は建設工事の0.6%に対し、業務委託の21.6%でくじ引きが行われた。特に地質調査業務は62.1%と突出しており、総合評価の試行を決めた。

 また、端数処理の取り扱いも統一した。工事価格は国に準拠して算定するが、端数は国が万円単位で、県が千円単位。最低制限価格と低入札価格調査基準価格も国の万円単位に対し県は円単位で、今年10月をめどにシステムを改修して万円単位に切り替える。

 県建設企画課は「競争性の確保や地元企業の受注機会に留意し、品質の適正化に努める」としている。

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