遊佐にバイオマス発電所整備へ 県内最大級、東北電力発表

2021/4/22 12:26
鳥海南バイオマス発電所の完成予想図(東北電力提供)

 東北電力は21日、都内のエネルギー事業者などと共同で、遊佐町の鳥海南工業団地にバイオマス発電所を整備すると発表した。輸入木質ペレットを主な燃料に、出力規模5万2900キロワットで木質バイオマス施設としては県内最大級となる見込み。2024年度中の運転開始を予定している。

 同事業を巡っては、再生可能エネルギー事業などを展開するオリンピア(東京)が16年に「鳥海南バイオマスパワー」を設立。工業団地を管理する県と用地取得に向けた協議を行うとともに、団地周辺の住民を対象にした説明会を開催してきた。自主的に環境影響評価(環境アセスメント)を行い、20年には騒音や異臭といった公害に関する環境保全の協定を酒田、遊佐の両市町と締結した。

 今回、発電のノウハウを持つ東北電力と、静岡ガス&パワー(静岡県富士市)が鳥海南バイオマスパワーへの出資参画を決定。東北電力75%、オリンピア15%、静岡ガス&パワー10%の比率で、東北電力発電・販売カンパニー再生可能エネルギー事業部の白戸敏則事業企画副部長が鳥海南バイオマスパワーの社長に就任した。本社は仙台市に置く。

 取得予定の敷地面積は5ヘクタールで、発電施設やペレット倉庫を整備する。燃料は酒田港を経由して東南アジアや北米から輸入。「固定価格買い取り制度(FIT)」を適用し、売電先は東北電力ネットワークとする。年間発電量は約12万世帯分に相当する見通し。

 同団地への進出を決めた理由について、オリンピアの担当者は山形新聞の取材に「国際港である酒田港が近く、燃料の輸入がしやすい」と説明した。

 東北電力は東北6県と新潟県を中心に、200万キロワットの再生可能エネルギー開発を目指している。同社はこの日、オンラインで記者説明会を開き、「事業を通じ脱炭素社会の実現に貢献したい。将来的には国産材の利用も視野に地域経済に寄与できる電源としたい」と説明した。

 県によると、県内では現在、サミット酒田パワー(酒田市)など計七つの木質バイオマス施設が稼働している。

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