変異株「N501Y」、本県のみ未確認 県方針、原則入院・検査態勢強化も

2021/4/16 08:51

 新型コロナウイルスの変異株で、感染力が強く重症化しやすいとされる英国型などの「N501Y」。関西、関東を中心に急速に拡大する中、15日現在、確認されていないのは全国で本県のみとなった。県内でいつ見つかってもおかしくない状況となり、県は、N501Yの感染者を原則入院とする独自の方針を固め、遺伝子解析など検査態勢の強化も視野に入れている。

 厚生労働省などによると、都道府県のスクリーニング検査でN501Yが疑われる例は、13日時点で計3564人が確認された。最多は大阪府の770人で、東京都は418人。東北は秋田県が16人、福島県3人、岩手県と宮城県が各2人、青森県1人。本県のみがゼロという状況が続いているが、吉村美栄子知事はこれまでも「いつ本県で確認されてもおかしくない状況で、怠りなく対策を取りたい」としてきた。

 県新型コロナワクチン接種総合企画課は「既に県内にもN501Yが入ってきている可能性は否定できないが、東北全体でもまだ数は少ない」と分析。一方で宮城県由来の変異株「E484K」が県内で急拡大したケースを例に「いつ本県でも急増するか分からない」と危機感を口にする。

 県健康福祉部によると、厚労省が「懸念すべき変異株」とするN501Yについては、1月以降、県衛生研究所(山形市)などに提出があった4月8日採取分までの266検体で調べた。検査率は感染者全体の約35%で、判定可能だった234検体から変異は見つかっていない。

 N501Yは感染力が強く、重症化リスクも高いとされる。県内で確認された場合は、感染者を原則入院させ、病棟内でも感染防止対策を一層徹底する考えだ。変異株の感染者が急増するようなら、宿泊療養施設の活用も想定するが、自宅療養にはしない方針だ。県はN501Yの感染拡大地域との往来は控えるよう求めている。

 県内でも感染拡大が確認され、厚労省が「注目すべき変異株」とする「E484K」については、感染力や重症化リスクは分かっていないが、症状に応じて入院や宿泊療養、自宅療養など対応は分かれている。

 ウイルスには今後も、どのような変異が起きるのか見通せない脅威がある。早期の発見と対処に向け、県は遺伝子を高速で読み取る機器「次世代シーケンサー」の導入を視野に入れつつ、「県独自に遺伝子解析ができる環境が望ましい。次世代シーケンサーを含め、検査態勢の強化を検討していきたい」としている。

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