県内、ドラッグストア“戦国時代” 現在200店舗、7年で倍増

2021/4/15 08:42
クスリのアオキが新たに出店予定とされる場所。充実した品ぞろえに人気が集まり、県内でドラッグストアの新規開店が相次いでいる=山形市南原町3丁目

 県内で大手ドラッグストアチェーンの新規開店が相次いでいる。商品の充実度に加え、新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要や衛生用品の販売好調もあって売り上げを伸ばし、店舗数は7年前の2倍に達した。それに伴い販売額も約2倍に増加。各社の出店は今後も続く計画で、地場店舗も含めドラッグストア競争はさらに激化しそうだ。

 経済産業省の統計では、県内のドラッグストアは2014年に店舗数が99店、販売額が332億8600万円だったが、18年に137店舗、508億4300万円まで増加。20年には175店舗、642億6800万円と拡大した。集計外の店も含めると現在は約200店舗がしのぎを削る。

 近年は医薬品や日用品だけでなく飲食料品も扱い、スーパー並みの品ぞろえの店が増えた。1回で多くの商品がそろう便利さから日常使いする客が多く、売り上げが増えていることが出店増加の理由だ。女性に固い顧客を持つコスメ製品の堅調ぶり、調剤薬局併設店の増加、コロナ禍で生活必需品となった消毒液、マスクなど衛生用品が好調な点を理由に挙げる人もいる。

 県内最多の88店舗を持つツルハドラッグ(札幌市)は19~20年度に8店を開店したほか、8日には山形市に山形瀬波店をオープン。担当者は「衛生商品需要は一巡したがまだ続くとみられ、出店はさらに進める」と話す。ヤマザワ薬品(山形市)のドラッグヤマザワはスーパー・ヤマザワと連携する利便性の高さが支持され、37店舗を展開する。

 短期間で勢力を拡大中なのが、イオングループのウエルシア薬局(東京)と、東北が拠点の薬王堂(岩手県)だ。ウエルシアは16年に寒河江市に寒河江栄町店を開設以来、5年で21店舗を展開。同社は「世帯数など社内基準に照らし、今後も市場規模に合う地域への出店を進める」とする。薬王堂は08年の山形市への進出を皮切りに、寒河江市に2日開店した寒河江西根店を含め34店舗を擁する。同社は「山形を含め南東北ではまだ出店の余地がある。競合店も多いが、共存しつつ出店を続ける」とする。

 クスリのアオキ(石川県)は20年から天童市、米沢市で開店すると、7日に山形市に3店目の江俣店を開き、寒河江、高畠、山形各市町で計画も。カワチ薬品(栃木県)は12店舗、サンドラッグ(東京)は4店舗、マツモトキヨシ(千葉県)は2店舗を持つ。

 店同士が100メートル足らずの近さで立地する地域もあり競争は激しさを増すが、各社は品ぞろえの追求、調剤薬局併設の推進で差別化を目指す。日本チェーンドラッグストア協会は「旺盛な出店意欲は売上高上位企業を中心に顕著で当面、出店ペースが衰えることはない」と見通し「今後は高齢者の生活サポートや医療機関との中継、健康維持促進の機能発揮も期待される」とした。

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