山形のコンビニ経営者「困ってます…」 ごみ箱撤去、検討も

2021/4/15 07:47
コンビニのごみ箱に捨てられていた土鍋や耐熱容器。コンビニ各社はルールとマナーを守った利用を呼び掛けている

 「家庭からとんでもないごみが持ち込まれて困っている」―。山形市のコンビニエンスストアの経営者から「寄り添うぶんちゃん取材班」に悲痛な訴えが寄せられた。捨てられていたのは、土鍋や耐熱容器など4点。防犯カメラの映像から“不法投棄”した人物は特定されたが、謝罪はない。他の店舗も同様の悩みを抱えており、経営者は「非常識な物が捨てられる。このままでは撤去も考えなくてはならない」と憤る。

 土鍋などが投棄されたのは3月に3回。アルバイト従業員が袋の重さで異変に気付いた。防犯カメラの映像を確認すると、いずれも捨てたのは同じ女性。どれもまだ使えそうで、新品に近い品物もあった。車のナンバーを警察に連絡し後日、女性が来店したが「引き取りに来ました」とだけ言って頭を下げることもなく立ち去ったという。

 過去には電気スタンドやラジカセ、車のジャッキが放置されていた。女性従業員はごみ袋から突き出た裸の包丁を見つけたことも。「ぞっとした。けがをしていたかもしれない」と恐怖体験を振り返る。

 店内にごみ箱を設置している別のコンビニでは、布団が店外の物置に捨てられていた。ごみがいっぱいに詰まったレジ袋を両手に来店する常連客もいる。この店の店長は「対処が難しい。急に『注意して』というのも従業員のストレスになる」と困り顔だ。

 セブン―イレブン、ローソン、ファミリーマートのコンビニ大手3社にごみ箱の設置理由や利用方法を聞いた。いずれも「購入した商品を店の前や駐車場で消費した後に出るごみを捨てるために設置している」と回答。持ち帰って別の場所で消費した場合は「家庭ごみとして処分をお願いしている」(セブン―イレブン)「店頭で購入した商品か一概に判別できないためお断りする場合もある」(ファミリーマート)と説明する。また全国の店舗では店頭の美観維持などを目的に、ごみ箱の店内設置が順次、進んでいる状況という。

 県内ではこれまでコンビニへの不法投棄による摘発は確認されていないものの、2020年には河川敷や道路脇、他人の土地に、冷蔵庫などの電化製品や家庭ごみを捨てたとして4人が廃棄物処理法違反で摘発されており、ごみの不適切な処理が刑事事件に発展するケースもある。

 山形市の経営者は「ごみ箱やトイレはサービスの一環だが、ごみを処分するにもコストがかかっている。どんな使い方をしてもいいわけではない」と訴える。ごみ箱が撤去されて困るのは利用者だ。コンビニ各社は「家庭ごみ、危険物の持ち込みはご遠慮いただきたい」「マナーや分別ルールを守って利用してほしい」と呼び掛けている。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]