剪定枝炭化でCO2を抑制 東根、農家ら実証会

2021/4/14 12:19
酸素を遮断して燃焼させる特殊な器具を使って行われた剪定枝の炭化作業=東根市

 脱炭素に向けた動きが全国的に広がる中、果樹の剪定(せんてい)枝を炭にすることで温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)排出を減らそうという試みを、東根市の農家らで構成する「ひがしねさくらんぼ環境の会」(秋葉征士会長)が進めている。13日には県内の農家や県、市、JAの担当者らを対象にした初めての実証会が同市で開かれた。

 剪定枝の処分方法は焼却が主流だが、灰になる過程で炭素が酸素と結合しCO2が大気中に放出される。同会は、酸素を遮断した状態で加熱する特殊な専用器具を使って剪定枝を炭化し、土中に戻す取り組みを進めている。炭素を閉じ込めた炭を土壌に貯留することで、CO2排出抑制につなげるという考え方に基づく。

 実証会は同会が主催し、関係者約20人が参加。6年ほど前から実証実験を行う高橋義信さん(82)クニ子さん(77)夫妻=同市島大堀=の農園で、炭化作業を見学した。専用器具では一日に200キロほどの炭を生成することができ、炭は土壌の肥沃(ひよく)化などの効果が期待されるという。今後は土壌改良効果などについて実証を続けるとしている。

 同様の取り組みは山梨県でも始まっている。参加した県農業技術環境課の担当者は「剪定枝を循環利用する技術の一つになり得るのではないか。他県の取り組みも含めて情報収集していきたい」と語った。

 持続可能な循環型社会の構築に向け、東根市は昨年1月、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」を県内自治体で初めて宣言し、同8月には県が「ゼロカーボンやまがた2050宣言」を行った。環境省によると12日現在、全国366自治体が取り組みを表明するなど、温室効果ガス削減の動きは広がりを見せている。

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