小さな針、希望を打つ 高齢者ワクチン接種、山形市スタート

2021/4/13 09:19
米製薬大手ファイザー製の新型コロナワクチン(ゲッティ=共同)

 高齢者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種が12日、県内で最も早く山形市内の介護老人保健施設など3カ所で始まった。いずれも安全性確保の観点から医師が常駐する施設が選定され、市によると初日は計65人が接種を受けた。副反応の報告は入っていないという。

 初日に始まった施設は、介護老人保健施設のサニーヒル山寺(山寺)、さくらパレス(桜田西4丁目)、長岡医院(七日町4丁目)の3施設。市は先行して接種を始める施設として5カ所を選定しており、残る介護老人保健施設のフローラさいせい(沖町)と介護療養型老人保健施設の木の実(旅篭町1丁目)は15日から開始する予定。

 県内で今後、直近に接種が始まるのは鶴岡市が15日から、南陽市と大蔵村が18日からとなっている。

施設など3カ所、順調に

 山形市のサニーヒル山寺とさくらパレスは接種初日の12日、山形新聞の電話取材に応じ、1回目の接種を終えたお年寄りの様子について「トラブルはなく順調だった」と口をそろえた。

 サニーヒル山寺では施設内のホールで、利用者と職員合わせて25人がワクチン接種を受けた。接種後は体調不良に備えるため、30分ほどその場で待機してもらったという。施設によると注射を痛がる利用者はおらず、午後1時半から始まった接種は50分ほどで終了。接種対象者の140人が16日までに1回目の接種をする予定という。事務長の安達俊夫さんは「具合が悪くなるケースはなく、接種もスムーズでほっとした」と話した。

 さくらパレスでは午前と午後の2回に分け、処置室で利用者と職員の計30人がワクチンを接種した。ワクチンの効果について説明を受けた利用者からは「安心した」との声が聞かれたという。施設は約190人を対象にしたワクチン接種を今月中に終える。初日は体調不良になったりアナフィラキシーを発症したりする人はいなかったが、事務局長で内科医の大島真悟さんは「接種翌日から痛みやだるさを訴える場合がある。痛み止めを準備するなどして対応する」と話した。

月内配分の接種割合7.8%、全対象者には遠く及ばず

 県内では65歳以上の高齢者約36万人が接種の対象となる。4月26日の週までに県内の全市町村に最低1箱(975回分)は配分される予定だが、この時点でも接種を受けられる割合(供給ベースで)は全体の7.8%にとどまる見通しだ。

 県新型コロナワクチン接種総合企画課によると、国は6月末までに高齢者向けのワクチンを全て供給し終える方針だが、具体的な計画は都道府県に示されていないという。実施主体の市町村がそれぞれ1、2回目の接種日程を固めていくものの、国からの供給が見通せないため、県内で接種が完了する時期は不透明な状況。各市町村は遅くとも5月中旬ごろまでには1回目の接種を開始する予定だ。

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