紅と藍…古来の美を手織りで表現 白鷹の工房が反物制作、初の商品化

2021/4/7 11:46
紅花染めと藍染めの糸で日本古来の「二藍」を表現した反物を手にする小松寛幸さん=白鷹町

 白鷹町の小松織物工房(小松寛幸代表)が、同町産の紅花で染めた糸を横糸、徳島県上板(かみいた)町の藍で染めた糸を縦糸に、「二藍(ふたあい)」と呼ばれる日本古来の色を手織りで表現した反物を制作した。紅の赤と藍の青が交じって紫色に見える。紅花、藍染め染料の生産量日本一を誇る両町の交流の一環で、東北と四国の伝統文化を“融合”。初めて商品化した。

 二藍は、日本の伝統色の藍に紅を重ね染めした色。紅はかつて「呉藍(くれない)」とも呼ばれたことから「2種類の藍を合わせた色」を意味するという。源氏物語などの平安文学に登場する。

 白鷹町は「日本の紅(あか)をつくる町」をキャッチフレーズに紅花を活用した地域づくりに取り組んでおり、藍を生かした地域振興を目指す上板町と、2018年度から産業創出や交流促進に向けて連携している。19年度には小松織物工房も関わり二藍の風呂敷を試作した。同社はこうした地域間のつながりを契機に、二藍の着物の生地作りを模索してきた。

「二藍」の反物制作に使用した紅花染めの糸(右)と藍染めの糸

 今回制作した反物は着物1着分で、素材は絹。白鷹産の最上紅花で染めた糸、上板町の一般社団法人に伝統技法「正藍染(しょうあいぞめ)」を依頼した糸をそれぞれ使用している。小松織物工房の職人が約1カ月かけ、古くから伝わるあや織り「吉野織」で格子模様に仕上げた。商品名は「弐藍織(ふたあいおり)」。見る角度や光の具合で微妙に色味が変わるのが特徴的だ。

 京都の問屋に卸され、高級品として取り扱われるという。小松代表は「異なる染料の産地で染めた糸で織り、物語性や唯一性があると思う」とアピール。「問屋や小売業者の反応次第だが、今後も紅と藍を関連付けたものづくりを継続できればいい」と話している。

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