県、新広域道路交通ビジョン策定へ原案 27年ぶり改定、防災やICT活用重視

2021/4/6 12:53
山形県庁(資料写真)

 高速道路、国道などの渋滞解消や災害対応などを目的に、県は新広域道路交通ビジョン・新広域道路交通計画の原案をまとめた。現ビジョン・計画は1994年の策定で、27年ぶりの改定となる。災害への支援機能を担う防災拠点としての位置付けや、情報通信技術(ICT)の活用を新たに盛り込んでいる。

 次期ビジョン・計画は2021年度からおおむね20~30年の計画期間。原案に対するパブリック・コメント(意見募集)を今月28日まで募り、県幹線道路協議会の審議などを経て、21年度上半期の策定を予定している。その後、東北ブロック内の各ビジョン・計画の調整を進め、国土交通省東北地方整備局単位としてまとめられる。

 原案は、広域的な交通の現状と課題を分析している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が出された昨年4~5月の間、米沢市内の東北中央自動車道、東根市内の国道48号を走行する大型車両の割合は、前年同期と比べてほぼ変わらず、コロナ禍に左右されない物流の需要が確認された。

 酒田港から宮城県側へのルートは国道47号、13号、48号が約4割を占め、山形、庄内両空港へのアクセスは自家用車が6割強に上った。国直轄、県管理の両国道は、豪雨による冠水や土砂の流入といった防災上の課題を抱えていると説明。東日本大震災の際、道の駅が防災拠点として被災者らに利用されたが、県内では地域間に偏りがあると指摘している。

 次期ビジョン・計画に現状と課題の分析結果を反映させ、高規格道路の未接続区間を解消し、都市間移動をスムーズにする。バランスの取れた道の駅の拠点化などで物流や交流を促進し、災害時の代替機能の確保と災害や雪に強い交通ネットワークの形成につなげる。

 コロナ禍で急速に利活用が進んだデジタル技術の導入も視野に入れている。ICTやビッグデータ、AI(人工知能)の活用によって、効率的な除雪作業や立ち往生する車両の抑制を図る。域内観光の回遊性、交通渋滞の解消、交通事故の抑止効果に加え、自動運転技術の実用化に向けた取り組みを促すとしている。

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