県内業況、12ポイント回復 3月短観、コロナ拡大前の水準戻る

2021/4/2 11:00

 日銀山形事務所が1日発表した3月の県内企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は全産業で2020年12月の前回調査から12ポイント回復し、マイナス3だった。改善は3期連続で、新型コロナウイルス感染拡大前の19年12月と同水準まで戻った。一方で飲食や宿泊、運輸は引き続き厳しい。

 DIは業況が「良い」と答えた企業から「悪い」と答えた割合を差し引いた数値。前回から悪化した業種は観光客の減少が響いている運輸・郵便だけで、前回調査時の予測よりほとんどの業種で改善した。

 市川恒夫所長は「製造業、非製造業ともに幅広く改善したが、業種、個別の企業でばらつきがあり二極化が強まっている」と分析。回答期間が2月25日~3月31日だったため「直近の県内、宮城県での感染急拡大の影響は反映しきれていない」とした。

 業種別に見ると、製造業のDIは18ポイントアップのマイナス7。内訳では、中国をはじめ海外経済の回復で自動車の需要が持ち直している輸送用機械が134ポイントアップと大幅に回復し、プラス67で全体をけん引した。薬品関係が好調な化学も58ポイントアップのプラス33。

 非製造業は6ポイントアップのプラスマイナスゼロ。情報通信は15ポイントアップのマイナス25、建設は8ポイントアップのプラス8、卸・小売は好調なまま横ばいでプラス63だった。一方、新型コロナの影響が大きい宿泊・飲食・対個人サービスは20ポイント改善したが、マイナス60と低水準。運輸・郵便は14ポイントダウンのマイナス43だった。

 3カ月後の先行きは、製造業が横ばいのマイナス7、非製造業が13ポイント悪化のマイナス13、全体は7ポイント悪化のマイナス10。

 20年度の経常利益(計画)は全産業で19年度比33.8%減。前回調査から23.6ポイントの上方修正で、下期の需要持ち直しと出張費などの経費削減効果が表れた。20年度の設備投資額(計画、土地投資含む)は全産業で19年度比24.2%減と、前回調査から20.8ポイント下方修正された。市川所長は「業況感などの改善が設備投資などに結びつくには感染症の影響の見通しがつくことが必要」と話した。

 調査は県内94社を対象に行い92社から回答を得た。

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