半農・半IT、新しい働き方試行 庄内の農業会社、ダブルワーク導入

2021/3/30 09:11
農業分野の勤務としてベビーリーフの収穫に当たる遠田克さん=庄内町

 ベビーリーフ生産販売の「いで葉工望」(庄内町、成田浩輝社長)はワークウェア社会保険労務士法人(愛知県、立岩優征代表)と連携し、農業とシステム開発のダブルワークを行う「半農・半IT」の取り組みを試験的に導入している。成田社長は「新しい働き方のモデルとなり、若い人が農業に興味を持ってもらえるきっかけになればうれしい」と期待を込める。

 ワークウェア社は、企業の人事や労務管理をクラウド上で行えるシステムを開発・運用している。新型コロナウイルス禍以前から非対面方式を採用し、業界の中でもデジタル化により社会・ビジネスを変革する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に先進的に取り組んできた。日頃から本社と東京事務所をリモートでつないで業務に当たっている。

 母親が本県出身という立岩代表が、県内でのソフトウェアの新たな開発拠点の整備を考えていたところ、親戚でもある成田社長と連携することになり、半農・半ITという新しい働き方の導入を決めた。両社から雇用される形で、3月からいで葉工望を拠点に働き始めた第1号の従業員が遠田克(すぐる)さん(24)だ。山形市でシステムエンジニアとして勤務していたが、地元の同町へ昨年Uターンした。1日のうち5時間はベビーリーフの農地管理や収穫を行い、3時間はワークウェア社のシステム整備業務に取り組む。

 ベビーリーフの収穫最盛期になれば農作業の時間を長くし、その反対のパターンもあるという。また、夏場は比較的涼しい午前中と夕方にハウスで作業し、日中は室内でシステム開発の業務をするなど柔軟な働き方が可能だ。遠田さんは「まだ働き始めたばかりだが、土に触れながら専門技術も磨くことができ、良い働き方だと思う」と語る。遠田さんは、いで葉工望が安定生産と廃棄率減少を目指して、県立産業技術短期大学校庄内校と連携して構築してきた生産データ管理システムの運用も行っていく予定だ。成田社長は「2社で調整しながら、長く続けられる仕組みを模索したい」と話していた。

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