東京・夢の島公園で開かれたアーチェリーの東京五輪代表最終選考会(20、21日)を勝ち抜き、初の五輪出場を決めた女子の中村美樹(ハードオフ・鶴岡工高出)が24日、オンラインで吉村美栄子知事に結果を報告した。懇談後、鶴岡市役所で報道陣の取材に応じた中村は「自分にはまだまだ伸びしろがある。メダルまでの距離は遠くない」と約4カ月後に迫った夢舞台への意気込みを語った。以下は一問一答。
-中学時代から憧れた五輪代表に決まった。
「試合後にはLINE(ライン)に100件以上のメッセージが届き、地元に戻ってもたくさんの祝福を受けた。『五輪の力ってすごい』と思うとともに、多くの方々に支えられてたどり着いたことを実感し、もっと頑張らなければと気持ちを新たにした」
-2次選考会を通過した直後に五輪延期が決まり、最終選考会も1年後に先延ばしになった。
「決定直後は成長するための準備期間が増えたと受け止めたが、時間がたつにつれてやっぱり落ち込んだ。気が散る時期もあったが、『このままじゃだめだ』と思い直して自分と向き合い、鍛錬を重ねてきた。技術面は大きく成長したと思う。瞬発力が増してフォローまでのスピードが上がった」
-代表3枠を5人で争った最終選考会を振り返っての課題と手応えは。
「試合中に弱気になる時があった。気持ちが切れると点数は落ちる。大丈夫と思っていても心が折れそうになった場面は何度かあった。技術面は整ってきたと感じた一方、メンタル面はまだ弱い。本番までにしっかりと心を鍛えていかなければと思っている」
-鶴岡市のホストタウン事業で東欧モルドバの選手とのつながりもできた。
「アレクサンドラ・ミルカ選手は先に五輪出場を決めており、同じ舞台に立って勝負したいという気持ちはずっとあった。刺激を受けた選手でもあり、私も出場を決めたことは報告した。五輪で再会するのが楽しみ」
-五輪の目標は。
「自分にはまだまだ伸びしろはある。メダルまでの距離は遠くないと感じており、しっかりと手が届くレベルの選手になれるように練習していく。まずは4月に世界選手権の代表選考会があるので、しっかりと出場を決めて五輪に勢いをつなげたい」
|
|