本県からスズキハイテック(山形)選出 経産省、新・ダイバーシティ企業100選

2021/3/23 13:28
外国人人材の積極的な起用で自社成長を実現しているスズキハイテック。鈴木一徳社長(右から2人目)の指揮で多くの改革が進む=山形市

 経済産業省は22日、2020年度の新・ダイバーシティ経営企業100選を発表し、本県から自動車部品や電子部品の表面処理を手掛けるスズキハイテック(山形市、鈴木一徳社長)が選ばれた。本年度は全国の14社が選ばれ、東北からは同社のみ。外国人社員を積極採用し活躍を支援したことで、受注生産が中心だったビジネスモデルを開発主導型に転換し、成長企業へと変化させた点が評価された。

 同社は1914(大正3)年創業の老舗メッキ加工業者。5代目の鈴木社長(50)がトップに就任した2015年以降、注文を受けて生産する従来のビジネスモデルからの転換を加速。不採算事業を見直し、自ら開発した技術を売り出していく開発主導型企業へと変革を進めた。

 世界への事業展開を見据え既成概念を変える突破口となる人材として、外国人高度人材を積極的に採用。現在は従業員123人のうち21人を外国人(うち11人は高度人材)が占める。高度人材はインドネシアや中国、ボリビアの出身者で、新規技術開発の研究部門と量産化実現の部門の責任者などに起用し、企業風土の改革にもつなげた。

 同時に県工業技術センターや山形大工学部などとの共同研究ネットワークを構築し、大手企業と連携した開発事業も手掛ける。その結果、酸化しないニッケルメッキ皮膜や高圧力に耐えるメッキ皮膜の技術を世界で初めて開発。ホンダ系、トヨタ系のハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)向け部品の表面加工を軌道に乗せて、売り上げを急伸させている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究による人工衛星アンテナ部品の開発も進め、医療分野への参入を視野に入れる。

 外国人高度人材について鈴木社長は「優秀で熱意があり、会社のマインドを変えてくれた」と評価。「彼らの熱意と能力が燃えるような挑戦を与え続けるのが経営者の仕事。多くの場合、結果を残してくれる」と続けた。東北で唯一100選に選ばれたことについては「当社の取り組みが評価されたことと、当社の取り組みを支えたメンバーに感謝したい」と話した。

 同100選は12年度から始まり、多様な人材が能力を最大限発揮できる機会を提供して価値創造につなげた企業を顕彰している。本県からは12年度にマイスター(寒河江市)、16年度に荘内銀行(鶴岡市)、19年度にサニックス(山形市)が選ばれている。

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