旧海軍が使用?100年前の測量機器発見 米沢北部小に歴史的資料

2021/3/16 12:33
米沢市北部小の旧校舎で見つかった測距儀。鉄製の筒の中央部と両端付近にレンズが取り付けられている=同小

 米沢市北部小(佐藤哲校長)の旧校舎から、大正時代に製作された測量機器の測距儀が発見された。旧日本海軍の艦上で敵艦との距離を測るために使われたとみられるが、同校に保管されていた経緯や理由は分かっていない。製造元によると、同型の測距儀が現存するのは同校の物だけという。同校では博物館などへの寄贈も検討しつつ「まずは学校にあった理由を知りたい」と情報を集めている。

 測距儀が保管されていたのは、2020年夏に解体された木造校舎。大きな木箱の中に長さ1.5メートルの鉄製の筒が入っていたが、正体が分からず手付かずになっていた。本年度になって取り扱いを検討し、箱と本体に貼られていたプレートの文字に気が付いた。「四年式壹米半測距儀II型」とあり、同じシリアルナンバー(製造番号)が2枚のプレートに刻まれていた。さらに「日本光学工業株式会社製造 大正九年四月」と、製造元や製造年月まで確認できた。筒の両端と中央部にはレンズが取り付けられていた。

測距儀の入った木箱に取り付けられていたプレート

 日本光学工業は光学機器メーカー・ニコンの前身。昨年10月にはニコンの歴史などを紹介するニコンミュージアムの担当者が来校し、現物を確認した。同ミュージアムによると、同社が1920(大正9)年に出荷した製品であることは確認できたものの、関連する資料はほとんど現存していないという。その上で「同型の現存は確認しておらず、日本の光学機器の歴史的な製品として価値があると推測される」と説明。「歴史的な光学機器に価値を見いだし、大切に保管管理していただければ」としている。

 同小の設立は測距儀の製造より10年前の1910(明治43)年。同ミュージアムへの寄贈も検討したが、「誰かが学校に贈ってくれたものならば、その思いを大事にしたい」と地域に情報提供を呼び掛けた。校内には、ピアノから座布団まで、学校への寄贈物品の記録が細かく残っていたが、測距儀に関するものはなかった。米沢は多くの海軍の将官を輩出したため「米沢海軍」という言葉もあり、「有名な提督が関係したものだろうか」と佐藤校長。現時点で有力な情報は寄せられておらず、当面は学校で保管することにしている。

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