巨大タンパク質の構造解析に挑む 先端研(鶴岡)、キュライオ(東京)と共同研究

2021/3/13 11:05

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 鶴岡市の慶応大先端生命科学研究所(先端研、冨田勝所長)は12日、バイオベンチャー企業のキュライオ(東京、中井基樹代表取締役CEO)と共同研究契約を結んだと発表した。タンパク質の構造解析に関する研究で同社の技術を活用し、抗生物質の開発など創薬産業への実用化を目指す。

 共同研究では、構造が明らかになっていない「巨大タンパク質」の解析に挑む。分子量が通常の数十倍で、自然界に1万種類ほど確認されているが、構造解析の成功例は世界に1ケースのみという。この事例で使われた「クライオ電子顕微鏡」を用いて、安定的に解析する方法を見いだす。

 キュライオ社は事業としてクライオ電顕による構造解析を手掛けており、撮影画像を複合させた立体的な解析など独自技術で成果を挙げている。研究に臨む先端研の湯沢賢特任講師(合成生物学)は巨大タンパク質の構造を明らかにした上で、人工的に作り出すことを目指しており、「薬が効かない薬剤耐性菌の出現が問題になる中、新たな抗生物質の開発に役立てたい」としている。

 クライオ電顕はサンプルを凍らせて、電子線で撮影する技術。2017年に開発者がノーベル化学賞を受賞し、生体分子の構造を解析する新たな手法として注目を集めている。

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