東海林(山形市)3種目でトップタイム パラ競泳日本選手権

2021/3/7 11:17

 パラ競泳の日本選手権は6日、静岡県富士水泳場で開幕し、男子の東海林大(三菱商事、山形市)が知的障害区分の3種目でトップタイムをマークした。

 東海林は200メートル個人メドレーが2分14秒83、100メートル自由形が54秒24、100メートル平泳ぎが1分7秒99だった。斎藤元希(国士大・日大山形高出)は男子100メートル自由形(視覚障害S13)で2番手の57秒36。男子200メートル個人メドレー(同)は2分19秒46をマークした。

 女子50メートル背泳ぎ(運動機能障害S2)で14歳の山田美幸(WS新潟)が1分5秒44、男子100メートル平泳ぎ(運動機能障害SB6)ではパラリンピック4大会連続出場の中村智太郎(HISAKA)が1分24秒45でそれぞれ日本新記録をマーク。女子100メートル平泳ぎ(知的障害)の芹沢美希香が1分18秒67、男子50メートルバタフライ(運動機能障害S5)で15歳の日向楓(ともに宮前ドルフィン)が36秒69のそれぞれ日本新で泳いだ。

 大会は昨年11月に予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期された。

【スポット】記録伸びず「残念」

〈男子100メートル平泳ぎ〉力泳する東海林大(三菱商事、山形市)=静岡県富士水泳場

 出場した知的障害区分の3種目で最速タイムを出したとはいえ、男子の東海林大(三菱商事、山形市)の表情はさえなかった。思ったほど記録が伸びず「全体的に非常に残念な結果」。今夏の大舞台を見据えるからこそ、成長した姿を披露することができず反省が口を突いた。

 特に東京パラリンピックの代表に内定している200メートル個人メドレーは、自身が持つ世界記録より6秒以上遅かった。背泳ぎで伸びを欠き「ストロークのピッチが上がらなかった」。苦手意識が重圧にもなったようで「考えすぎの面もあるが、焦りと緊張に縛られてしまった」と肩を落とした。

 今大会に向けキックのタイミングやフォームなど、泳法ごとの課題を意識して練習に取り組んできた。その成果を発揮できなかった悔しさはある。それでも知的障害者水泳界のエースは100メートル自由形や100メートル平泳ぎで持ち味のダイナミックな泳ぎを見せ、「攻めのレースで楽しく泳ぐことができた」と前を向く。

 東京パラの1年延期など新型コロナウイルスの影響が尾を引き、難しい調整が続いたことも事実。精神的に不安になることもあったが今は顔を上げ、飛躍する今夏の自分を思い描く。9日に22歳になる大器は「感謝の気持ちを忘れずに泳ぎたい」と話した。

斎藤(日大山形高出)バタに手応え

〈男子200メートル個人メドレー〉斎藤元希(国士大・日大山形高出)のバタフライ

 ○…東京パラリンピック出場に向け、収穫のあるレースだった。視覚障害区分で男子の斎藤元希(国士大・日大山形高出)は「思ったよりもバタフライが伸びている」。メインで取り組む200メートル個人メドレーで成長を実感し、さらなる飛躍を期した。

 東京での公認記録会からの連戦で疲れが残る中、個人として同種目と100メートル自由形に出場。課題を持ってレースに臨み、本格的に取り組むようになって日の浅いバタフライで「想定より1秒速いタイムで泳ぐことができたのは大きい」と、手応えをつかんだ様子だ。

 小学校時代に視野の中心部が見えにくくなる「黄斑変性症」を発症。それでも高校時代は1500メートル自由形で東北大会に出場するなど、努力を重ねてきた。大学生になって「パラ競泳の道」に進み、2018年のジャカルタ・アジアパラ大会は3種目で銅メダルに輝いた。

 「どの種目でスペシャリストになれるのか、今は見極めの時期」と斎藤。伸びしろが十分あるからこそ、悲願の夢舞台へあらゆる可能性を探っていく考えだ。

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