バスケットボール男子・Bリーグ2部は第24節第2日の6日、各地で8試合を行った。東地区のパスラボ山形ワイヴァンズは天童市の県総合運動公園アリーナで仙台(東地区)と対戦し、76―65で勝利した。3連勝で通算成績は23勝21敗。順位は5位のまま。
山形はアンドリュー・ランダル、中島良史、ナナーダニエル弾、キース・クラントン、河野誠司が先発した。序盤から激しい守備で仙台のインサイドに自由を与えず、前半を37―29と8点差で折り返す。後半になっても守備の意識は高く、ターンオーバーからの速攻などが効き第3Qを終えて14点差。最後までリードを許さなかった。
ランダルが20得点、クラントンが14得点16リバウンド、和田保彦が12得点だった。7日も同会場で仙台と対戦する。
【評】山形は仙台の外国人2選手を警戒し、序盤から激しい守備を展開。第2クオーター(Q)に一時同点に追いつかれたが、全員でオフェンスリバウンドやルーズボールを拾い、仙台の流れを断った。スチールからの速攻など攻守の切り替えが速く、終始主導権を譲らなかった。
【マッチアップ】クラントン、ゴール下に君臨
ゴール下に、何度もこの男が立ちはだかった。センターのキース・クラントンはディフェンスで11、オフェンスで5の計16リバウンドを奪う活躍。ボールを拾うたびに会場が沸き、チームに何度も勢いを生み出した。
守備が鍵を握った上位・仙台との初戦。前半8点差をつけ、折り返した第3クオーター(Q)がハイライトだ。一気に突き放したい場面で味方のシュートミスが重なり、潮目が変わりそうな瞬間が続けて訪れた。そのたびに身長205センチの体を目いっぱい伸ばしてディフェンスリバウンドを拾い、攻撃につなげる。仙台の強力な外国人選手をものともせず、好機をつかみとる姿は安心感すら覚えさせた。
積極的なスチールから何度も好機を生み出した和田保彦は「速攻につなげばキース(クラントン)たちが点を取ってくれる」と語る。全員が共通の目標として、最後まで実践したアグレッシブな守備は、チームメートへの信頼感に裏打ちされている。
一方のクラントンは「(出来は)80点」と控えめだ。シュートを決めきれなかった悔しさゆえの評価だが、周囲にとっては頼もしい限り。指揮官も「今日のような試合が平均であるべき」と期待を隠さない。プレーオフをぐっと近づける4連勝へ、大黒柱としてチームを支える。
セカンドチャンス多く得られた
ミオドラグ・ライコビッチヘッドコーチの話 大きな勝利だ。相手の攻守の切り替えを抑えることを目標にし、それができたことが勝因。相手よりも多くのセカンドチャンスを得ることができた。ナナーダニエル弾のディフェンス対応が良く、うれしいサプライズだった。
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