全国初の純木造高層ビル、仙台に完成 シェルター(山形)見学会スタート

2021/3/4 22:59
シェルターが手掛けた全国初の純木造高層ビル(7階)。JR仙台駅東口のすぐそばに建つ=仙台市

 木造建築メーカー・シェルター(山形市、木村仁大社長)が仙台市のJR仙台駅東口に建設してきた全国初の純木造高層ビル(7階建て、高さ27.4メートル)の完成見学会が4日、始まった。高い耐震・耐火性能を実現した同社の技術で都市部への木造高層ビル建設が可能になったことを示すシンボルとなる。杜の都・仙台から木造ビルを発信する。木材は東日本大震災の被災県などから調達した。

 仙台市の不動産会社が建築主の「高惣木工ビル」で仙台駅東口そばに位置する。延べ床面積は約1130平方メートルで、テナント、オフィスが入る予定。シェルターによると、木材とコンクリートや鉄を組み合わせた高層ビルはこれまでもあったが、柱、はりなど主要構造部に製材を使用した高層ビルは全国初という。使用木材約454立方メートルはスギを中心に被災3県と栃木県から調達した。昨年5月に着工した。

 いずれも同社が開発し、耐震性の高い接合金物工法「KES構法」と、核になる製材を束ねた木材(荷重支持部)を石こうボードで囲み、さらに外側を木材(表面材)で覆った木質耐火部材「COOL(クール) WOOD(ウッド)」を採用。1~3階は2時間、4~7階は1時間の耐火構造となっている。同社は15階建て以上の高層ビルを木造で建築できる3時間耐火の木質部材も完成させており、木造ビルの可能性を全国に示している。

 特殊な加工工場が必要な集成材ではなく、全国各地の工場で生産できる製材を使用している点も特徴で、それぞれの地元で木材を調達でき、林業・地域振興につながる点でも注目されている。木村一義会長は「先人がいない中で木造ビルの実現に挑み続け、形にできた建物を前に感動している。突破口は開けた。木の文化の国・日本から世界に未来都市の姿を示し、日本人に誇りを取り戻したい」と話した。

 同ビルの建設事業は、適正に管理し、持続可能な森林から伐採された木材によるプロジェクトとして認証審査機関SGSジャパンから認証書を授与された。

 見学会は予約者を対象に6日まで開催する。

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