寒河江市の伝統野菜・子姫芋を使う全国料理コンテストの最終審査会が24日、同市と東京をリモートで結んで行われ、一般、高校生、子ども(中学生以下)の3部門の最優秀賞が決まった。とろける食感や粘りが特長の子姫芋を生かし選ばれたのは「子姫芋のふわとろゴマケーキ」「グルテンフリー!? 子姫芋とバナナのパウンドケーキ」「和風子姫芋グラタン」。創造性、普及性、込められた思いなどが高く評価された。
コンテストは子姫芋の魅力を再確認して発信し、次代へ受け継ごうと寒河江ブランド・魅力発信協議会が実施。レシピは昨年11月から今年1月まで全国から、家族で調理し考えたものなど計144点が集まった。
今月半ばまでに1次審査で3部門3点ずつの入選作品を選び、この日はこの計9作品を寒河江市のホテルサンチェリー、東京都内のレストランで調理。都内レストランオーナーシェフで日本イタリア料理協会副会長の原宏治さん(千葉県)を審査委員長に、ともに食の至宝雪国やまがた伝統野菜PR大使の武居万理子さん(東京都)と岡田まさえさん(天童市)、寒河江市内の温泉や飲食業関係者、子姫芋生産者など18人が実際に食べて審査を行った。
ゴマケーキは大滝佳代子さん(山形市)の作品で、子姫芋にゴマの香りと風味が加わり、しっとりとした食感で楽しめる。パウンドケーキは楢崎明生さん(山辺高)の料理で甘さは控えめ。小麦粉アレルギーの人でもおいしく食べられるよう工夫した。グラタンはペンネーム・子姫芋くん(寒河江市)が応募。ホワイトソースを使わず子姫芋のとろみを生かした。
総評で岡田さんは「どれも優劣付けがたい」と各作品を高評価し「食で笑顔、元気、幸せをいただいていると改めて考えさせられ、子姫芋の力に感動した」と語った。同協議会はレシピ活用策として、市ホームページやツイッターでの紹介やフォトギャラリー展示を考えている。冊子化も検討しており、多くの人に子姫芋の魅力を伝える方針だ。
3作品以外の各部門の入賞作は次の通り。
◇一般
▽優秀賞 「子姫芋のカルボナーラ風炒め」野村みゆき(茨城県)▽入賞 「子姫芋のスペイン風オムレツ」田中直人・津江康太(今村学園ライセンスアカデミー)
◇高校生
▽優秀賞 「子姫芋のお好み焼き」鹿野真衣(山形学院高)▽入賞 「子姫芋ピザ」後藤七夏(寒河江高)
◇子ども(中学生以下)
▽優秀賞 「子姫芋ドーナツ」ペンネーム・あんな(東京都)▽入賞 「アゲアゲ!子姫芋のチーズボール」川島和香菜(寒河江市)
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