石蔵、古民家で豊かな時 重厚な意匠生かし、レストランとカフェに改装

2021/2/24 10:54
山形市七日町に残る石蔵と古民家を生かした複合施設がオープンした

 山形市七日町2丁目の石蔵と古民家が今月、改装を経てレストランとカフェに生まれ変わった。90年ほど前の職人による重厚な意匠を生かした「豊かな時間を過ごせる場所をつくりたい」と企画された。市中心部で従来の街並みを保存、活用する動きは民間にも広がっている。

 元かまぼこ店だったという民家は同市内では珍しい石蔵を併設しており、これを生かした改修工事を解体業のエース・プラン(菅原章由社長)が担当した。石蔵は外装の石灰岩「大谷石」をそのまま保存。民家との隣接部分を廊下にすることで外壁を露出させ、石蔵の雰囲気を強調した。古民家には大工が驚くほどの職人技が施されており、現代では引き継ぐ人が少なくなった伝統技術を残した。

 菅原社長は新型コロナウイルス感染拡大により、人と会わずに済むツールが増えたからこそ、人に会いたい気持ちを強く意識するようになったという。「古い建物に新しい空気を入れ、先代の技術を残したいと考えた。小路を入った先にあり、立地も面白い。歴史や文化に触れる場所の一つとして親しんでほしい」と期待を寄せる。

 蔵に入るレストラン「イサオティーノ」はカジュアルな雰囲気で、イタリア料理とフランス料理のシェフ2人が調理する。オーナーの前田功さんは「落ち着いた時間が過ごせるようにと石蔵のある場所を選んだ。元々、素晴らしい建物だったが、すてきに仕上がった」と話した。

 古民家には和菓子と煎茶のカフェ「鴇(とき)色」が開店した。フラワーギフト製作や花育(はないく)に取り組むアトリエモモ(木村聡美代表)が営む。木村代表は「建物の雰囲気を生かして和菓子と煎茶のカフェにすることを決めた。カフェと生花を組み合わせ、日常的に花や日本文化を感じてもらえる空間にしたい」と思いを語った。

 2階部分は今春以降、ギャラリー、ワークショップなどのレンタルスペースとして活用する計画だ。

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