酒田市飛島にある県漁業協同組合の製氷装置が作動しなくなり、水産物の保冷用の氷を作れない状況になっている。飛島ではヤリイカが揚がっており、県漁協は今後、市の協力を得て定期船「とびしま」で保冷用の氷柱を輸送する。
作動しなくなったのは飛島の勝浦地区にある製氷装置で、氷は漁業者が酒田港などに水揚げするまでの保冷用で必要となる。1992年に設置され、老朽化が原因とみられる。18日に故障が分かり、22日に酒田港から氷柱を運ぶ予定だったが、波が高く定期船が欠航となった。島内には法木地区にも製氷施設があるが、豊漁になった場合などは氷が不足する恐れもある。ヤリイカの水揚げは好調という。
勝浦地区の装置の修理や更新には時間がかかることも予想され、県漁協と市は定期船が出航できる状況になり次第、氷柱10本程度を順次、運び込む。
「とびしま」欠航、最長の16日間
定期船「とびしま」は今冬、悪天候が続いた影響で、欠航が多く、今月11日には連続欠航日数が記録が残る中で最長の16日間に及んでいたことが22日、市への取材で分かった。最長は13日間だった。
とびしまを運航する市定期航路事業所によると、16日間欠航となったのは、先月27日から今月11日までで、庄内地域を襲った暴風雪などの影響を受けた。島内では暖房用の灯油の枯渇などが懸念されたという。同所の阿蘇久泰所長は「本年度は4月が6割以上、1月も7割以上が欠航し、例年よりも出航率が低くなっている」と話した。
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