ポストコロナ、デジタル化推進が鍵 山形新聞、山形放送提唱「21世紀山形県民会議」

2021/2/20 22:18
県選出国会議員(リモート参加)と各界代表がポストコロナの山形をテーマに意見交換した=山形市・山形グランドホテル

 山形新聞、山形放送が提唱する「21世紀山形県民会議」が20日、山形市の山形グランドホテルと東京をオンラインで結んで開かれ、「持続可能な地域づくりへ ポストコロナの山形を展望する」をテーマに吉村美栄子知事、県選出国会議員らが意見を交わした。新型コロナウイルス収束後を見据え、デジタル化を推し進め、改めて山形の素晴らしさを発信する必要性を確認した。

 提唱者を代表し、寒河江浩二山形新聞社長(山形新聞グループ経営会議議長)があいさつした。鶴岡市出身の作家藤沢周平さんの言葉を引き合いに、コロナ禍で耐えることの意義を説明し、ポストコロナを展望する上でのキーワードとしてSDGs(持続可能な発展目標)とデジタル化を挙げた。「自然と人間生活との調和を大切にし、尊重する精神が受け継がれている本県の地域特性や県民性は、SDGsの理念と合致しており、本県には大きな可能性がある」としてテーマを提起した。

 これを受け、コロナ禍の長期化が予想される中で新しい地域社会像をどう構築するか、11人の出席者が議論を展開。山形大の玉手英利学長、デンソー経営役員の横尾英博氏(東根市出身)がアドバイザーを務めた。

 吉村知事は引き続きオール山形で新型コロナに対応する考えを示し、地方分散の動きなど社会構造の変化について「本県の活力づくりにつなげ、誰一人取り残されない社会を目指す」と強調。「質的な生活の豊かさが重要であり、本県の自然と文化はその突破口になる」と語った。

 出席者からはポストコロナに向け、歯止めのかからない人口減少、産業や行政のデジタル化などの課題を挙げる発言が相次いだ。地域間競争の加速を見据え「自分たちが当たり前と思っている所に差別化できる宝が眠っている」「テクノロジーを駆使することで、地方のどこにいても活躍できる社会に」など山形の食や精神文化を積極的に発信する必要性を訴える意見が目立った。

 玉手学長はコロナ禍で地域社会での共助の意識が薄れるとの懸念を示し、地域行事などリアルの交流を進め「若者らに地域で暮らす豊かさを理解してもらうための情報発信も求められる」と述べた。横尾氏もデジタルとリアルのバランスの難しさを指摘する一方、「今後も別のパンデミック(世界的大流行)が起きる可能性は十分にある」と警鐘を鳴らし、備えを進めることが重要と説いた。

 豊かな郷土づくりを目指し、開催してきた県民会議は46回目。例年、12月に東京都内で開催しているが、知事選を考慮して時期をずらし、新型コロナ緊急事態宣言発令中のため国会議員らは都内からリモート参加した。初めての試みとして、会議の模様は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信した。

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