地震でカーポート全壊相次ぐ 住民ぼうぜん「建てたばかり」

2021/2/16 11:12
カーポートが倒壊し、隣接する店舗兼住宅にめり込んだ現場=14日午前9時29分、寒河江市栄町

 県内では20棟以上のカーポートが全壊し、寒河江市栄町では倒れたカーポートが東側に隣接する店舗兼住宅にめり込む被害があった。所有者の男性(38)は、揺れの20分ほど後に雪が落ちるような大きな音を聞いた。車の警報音が鳴ったため家の外に出ると、カーポートの柱が折れ曲がり屋根が車を押しつぶし、隣接する店舗兼住宅に倒れ掛かっていたという。カーポートは設置してから1年半ほどで「この辺りは地盤が固いと聞いていたので、まさか倒れるとは思わなかった」と絶句していた。

 父親所有のカーポートが倒れた中山町長崎、会社役員渡辺直樹さん(45)は「地震の直後にドンと大きな音がした。屋根の雪が落ちたのかと思い、慌てて外に出たら驚いた」。乗用車と軽自動車の2台が押しつぶされ、「屋根に積もっていた雪の重みもあったのかもしれない。まだ建てて10年たっていないのに」と肩を落とした。

車2台が下敷きになった現場=14日午前9時24分、中山町長崎

 村山市楯岡新町3丁目では70代男性方のカーポートが倒れた。男性は「地震とともにドーンと音がして気付いた。自宅屋根の雪がカーポートに落ちた弾みで倒れたのかもしれない」とぼうぜんとしていた。

雪と揺れ、曲げる力に-山形大・三辻教授

 多発したカーポートの倒壊について、山形大工学部建築・デザイン学科の三辻和弥教授(建築構造)は「屋根の雪の重みと地震の揺れで、柱とはりの接合部に強度を超える『曲げる力』が加わったためではないか」と分析する。

 三辻教授はカーポートの支柱と屋根を支えるはりの接合部が壊れている点に注目する。細長い柱は、横方向の荷重(水平荷重)や中心からずれた垂直方向の荷重(鉛直荷重)を受けると端部に大きな曲げる力が働くという。雪が積もったカーポートは通常よりも鉛直荷重が大きい状態で、そこに地震による水平荷重が加わったことで、曲げる力が強度を上回ったとみている。

 約70センチの雪が積もっていたカーポートもあり、雪の重さが屋根の重量の数倍になっていたと考えられる。三辻教授は「適切に雪下ろしがされていれば倒壊には至らなかったかもしれない」としている。

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