人気沸騰、生産強化めざす 天童「ブリューラボ・108」の瓶詰めビール

2021/1/28 10:20
昨年立て続けに届いた賞状を手にする加藤克明さん(右)と佐織さん=天童市

 天童市の将棋むら天童タワー内で、クラフトビールを製造する「ブリューラボ・108(トウハチ)」が、国際的な審査会で最高賞と金賞、日本最大の審査会で銀賞を獲得し、同社の瓶詰めビールに高い注目が集まっている。家飲みの個人需要も追い風になって受賞商品は完売。相次ぐ問い合わせに応えるため、手詰めに近かった生産方法を自動化させ、広くビールファンに届ける考えだ。

 代表の加藤克明さん(50)は製薬会社の現役サラリーマンで、昨年初めにビール製造事業を始めた。週末、副代表の妻佐織さん(51)と二人三脚で研究や醸造に当たり、県産果物などを使ったクラフトビールを手掛ける。当初は観光や宿泊施設の需要を見込み、融資でたる売り用の設備をそろえたものの、新型コロナの影響で大苦戦した。

 しかし果実のデーツを使った「Date(デーツ)」が、昨年6月の「ジャパングレートビアアワーズ」でボトル部門の銀賞を獲得。さらに清酒用酵母を生かし、酒店「La Jomon(らじょうもん)」(山形市、熊谷太郎代表)と造った「Koji(こうじ)」が、同11月の「インターナショナルビアカップ」でボトル部門のチャンピオン賞と金賞に輝いた。フルーツ感のある豊かな香りや深い味わい、柔らかな飲み口など専門家の太鼓判を受け、克明さんは「中身に客観的な評価を得て自信になった」と語る。

チャンピオン賞と金賞の「Koji」(右)と銀賞の「Date]

 巣ごもり消費も背景にして、受賞した瓶商品に注文が次々に寄せられた。うれしい悲鳴の反面、今ある瓶詰めの簡易設備は手作業に近く、時間のかかる重労働。想定を超える受注には追いつかず、「2人共、倒れそうになるくらい大変だった」と佐織さん。それでも両品は瞬く間に完売した。

 克明さんは「コロナでクラフトビールの消費動向が変わった。自宅などで飲む人が増え、営業の軸をシフトしなければならない」と述べ、「現状の課題をクリアして、要望している皆さんに飲んでもらえるようにしたい」と語った。2月上旬から、山形新聞社のクラウドファンディング「山形サポート」を活用して、設備導入の資金を募ることにしている。

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