歌い継ぐ…偉大な存在、敬意込め 小椋さん、林部さん(新庄出身)がアルバム同時発売

2021/1/24 14:02
同時に最新アルバムをリリースした小椋佳さん(左)と林部智史さん

 数々の名曲を手掛けたシンガー・ソングライター小椋佳さん(77)が歌手活動に幕を引く最後のアルバムを作った。表題は「もういいかい」。あと曲は書かないとした小椋さんだが、若き歌い手の声に引かれ、8曲を書き下ろした。新庄市出身の歌手・林部智史さん(32)の最新アルバムだ。尊敬する小椋さんへの思いを込めタイトルは「まあだだよ」。2人のアルバムが同時に発売された。

 「流石(さすが)に喜寿 疲れました 疲れました もういいかい」。20日にリリースされた小椋さんのアルバム「もういいかい」に収録された表題曲の一節。今月でデビュー50周年、歌手活動としては最後のアルバムと位置づけ、人生観をまとう全13曲を収めた。

 小椋さんと林部さんの出会いは2018年、音楽イベントでの共演だった。以前から小椋さんの楽曲をカバーしていた林部さんにとって「偉大すぎる存在」だったが、これを機に新曲制作を依頼した。当初は「もう曲は書かない」としていた小椋さんだが、林部さんの歌声に導かれるように次々と曲を作り上げた。小椋さんは「若い頃に僕が出していた声を君は出す」と林部さんを評する。

 大切な曲を受け取った林部さんは「僕のアルバムは『まあだだよ』にしてもいいですか」と返した。「『まあだだよ』のない『もういいかい』にさせたくなかった」からだ。

 同時に発売された2人の新作の連動は、タイトルやジャケットのデザインにとどまらない。両アルバムには「ラピスラズリの涙」「僕の憧れそして人生」の2曲がそれぞれの解釈と歌声で収録されている。

 小椋さんは「林部さんの声は生まれ持ったもの。特に高音は絹糸が薄くスーッと線を引くように伸び、幾重にも広がる。『ラピスラズリの涙』は、妻から『林部さんの歌の方が心に響く』と言われました」とコメントを寄せた。

 林部さんが強く意識したのは「歌い継ぐ」ことだ。「若い人にも自分の曲を聴いてほしい」という小椋さんの言葉を受け、若手のアレンジャーと組み1曲1曲全力で向き合った。さらに突き動かされるように、林部さんはオリジナル曲「まあだだよ」を作り、デラックス盤にのみ収めた。「あなたが残した人生は これからもずっと 響き渡り 継がれて行く これからもずっと―」

 日本音楽界のレジェンドから、次世代の歌い手にバトンが渡された。

 【メモ】「もういいかい」は3300円、「まあだだよ」は2750円。アルバム収録曲や小椋さんの名曲を届ける林部さんの「おうちでコンサート」が2月12日午後8時から、インターネットで配信され、小椋さんもゲスト出演する。料金は3800円で、公式ホームページから予約が必要(1月31日まで)。問い合わせザ・カンパニー03(3479)2245。

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