県立農林大学校の2年生2人、全国へ 東日本農業大学校発表会上位に

2021/1/23 10:17
研究発表で全国大会出場を決めた県立農林大学校2年の吉田伊織さん(右)と大島千悟さん=新庄市の同校

 新庄市の県立農林大学校(舟越利弘校長)の2年生2人が、東日本農業大学校等プロジェクト発表会(18、19日)で最高賞を含む上位入りを果たした。進学、就職先が内定している2人は、学生生活の集大成といえる研究発表に磨きをかけ、来月開催の全国大会に挑む。

 発表会は北海道と、秋田を除く東北5県の農業大学校の代表計17人が出場した。例年は各地持ち回りで開くが、今回は新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、それぞれの発表動画を審査する形で行われた。

 農林大学校を代表して発表した吉田伊織さん(19)=果樹経営学科、河北町出身=が最高賞の最優秀賞に輝き、大島千悟(ちさと)さん(32)=野菜経営学科、酒田市出身=が優秀賞2人のうちの1人に選ばれた。

 吉田さんはサクランボ「紅秀峰」の新たな着果管理技術として花を間引く「摘花」を提案した。生育に応じ、芽や幼い果実を摘み取って良質な結実につなげる手法は一般的だが、この「摘芽」と「摘果」の間で摘花を試みることで、結実率を高め、商品価値が高い大玉化が図られるとの結果を導き出した。また、摘芽の作業を見送り、適花を進めることで「佐藤錦」など他品種の授粉環境の改善につながり、紅秀峰本来の結実率も高い水準をキープできるとした。

 大島さんは費用を抑えたスマート農業の実践を目指し、パプリカの障害果の軽減と、自作可能な環境制御装置の開発に取り組んだ。夏場の高温に弱いパプリカの栽培では、ハウス内にミスト冷房装置を取り入れるなど初期投資が高額になる。そこで、室内の高温をセンサーで感知すると頭上から散水する装置を考案。設置費用を抑えながら障害果を減らし、増収につなげることができた。また、土壌の水分に着目した自動灌水(かんすい)装置も併せて提案した。

 「独創的でアイデアが面白い」と校内でも高い評価を得た吉田さんは今春、山形大農学部に編入し、研究を続ける。「いずれは就農したい」との思いを抱く。社会人経験があり、農業に魅力を見いだした大島さんは遊佐町の農業法人に就職する。実用性の高い研究発表に自身も手応えを感じており「周囲と情報を共有しながら、この経験を就農後に生かしたい」と話した。

 2月19日の全国大会も、各自の発表動画を審査する方式で行われる。

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