逆風に立つ白鳥像 酒田・スワンパーク、老朽化も修理見通せず

2021/1/21 12:51
劣化が進み、ロープで近づけないようになっている白鳥像=酒田市

 ハクチョウの飛来地として知られる酒田市の最上川スワンパークの白鳥像が泣いている。経年劣化で倒壊しそうだが、修理の見通しが立たず、1年以上、近づけない状況が続いている。ハクチョウの保護活動に取り組む市民団体は「白鳥の像も守らなければ」とするが、所有者が判然とせず、市や国に協力を求めながら修復の方向を探っている。

 白鳥像は最上川のそばにあり、コンクリート製の台座の上で、高さ1.6メートル、幅2.5メートル、奥行き1.2メートルのハクチョウが今にも飛び立とうとしている。設置されたのは1996年12月、ハクチョウの保護活動に取り組む「酒田市白鳥を愛する会」(後藤栄会長)の設立20周年を記念して建てられた。

 最上川スワンパークは、市が国から河川敷の一部を公園として利用する許可を得て整備し、観光スポットとしても人気がある。一方、同会や市、国土交通省酒田河川国道事務所は、白鳥像について「設置の経緯は把握できるが、だれが設置者で所有者かが明確ではない」と口をそろえる。

 白鳥像は、経年劣化や増水の影響でひびが入り始めたとみられ、市は2019年9月、同会からの報告を受け、近寄らないよう注意を呼び掛ける看板を設置し、周囲をロープで囲む措置を取った。後藤会長は「ハクチョウ飛来地の酒田としては大切な場所。このままにはしたくない」と切実な胸の内を明かす。一方、市の担当者は「親水エリアとしての重要性や倒壊の危険性も理解している」と話すが、設置者が明らかになっていないため、本格的な補修には着手できずにいるのが実情だ。同国道事務所は「設置当時の資料や記録がなく、担当したOBなどにも問い合わせている状況。より多くの人が納得し、協力できる方向を目指して対応したい」と話した。

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