任期満了に伴う知事選(24日投開票)は終盤戦に差し掛かろうとしている。有権者に政策や理念、人柄などを伝える上で重要なのが選挙ポスター。新人の大内理加氏(57)、現職の吉村美栄子氏(69)の両陣営に掲示板のポスターに込めた戦略やこだわりを聞いた。
若者意識、SNSに誘導・大内 理加氏
大内氏陣営は告示日にアップの顔写真を使ったポスターを張り、1週間後に駅や学校前など人通りが多い市街地の一部を県内全域で順次、張り替えた。新バージョンは複数の会員制交流サイト(SNS)のQRコードを掲載し、若い世代への浸透を狙った。
陣営関係者は「公開討論会など直接政策論争をする機会が実現されず、県政に懸ける思いや政策、人柄について、SNSを通じて広く知ってもらいたい」と話す。顔写真は小さめで、「大内りか」の文字で全体の左半分を割くなど、大胆なレイアウトも特徴的だ。
明るく、人柄伝える工夫・吉村美栄子氏
吉村氏のポスターはイメージカラーのオレンジ色を下地に、オレンジ系のスーツに身を包んでほほ笑む写真を使用するなどし、全体的に明るくソフトな雰囲気に仕上げた。県政の最優先課題と位置付ける「コロナ克服! 山形経済再生!!」を目立つように黒文字で配し、力強く推進する姿勢をアピールしている。
3期12年間、県民視点、対話重視、現場主義を貫いてきた現職の思いを伝えるため「県民の皆様とともに」とのフレーズも加えた。陣営スタッフは「特に候補者の人柄が伝わるよう工夫した」と話している。
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