知事選、衆院選への思惑[下] 3区・加藤氏、手携え地盤固め/非自民、擁立への弾み期待

2021/1/16 12:26

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 「大内さんをしっかり支える」。衆院県3区内で行われた知事選候補大内理加の街頭演説で、自民党県連会長の衆院議員加藤鮎子は声を張り上げた。3区では共産が候補者擁立を決めたが、立憲民主など他の非自民系勢力の出方は不透明な情勢が続く。加藤は先手必勝とばかりに存在感をアピールしている。

 知事選告示前から大内と二人三脚で行動してきた加藤。3区内には2人が並んだポスターが各所に張られ、ミニ集会、支援者へのあいさつ回りなどを一緒に重ねてきた。庄内の党関係者は「当然、衆院選を意識している。知事選は前哨戦。結果が次につながる」と語り、加藤にとって負けられない戦いと位置づける。

 2017年の前回衆院選で加藤は首長経験者の元職に2万票以上の差を付けて2回目の当選を果たした。しかし、足元は盤石とは言えない。自民現職が落選した19年の参院選で、鶴岡市や最上地域の票数は当選した野党統一候補を上回ったが、3区全体では及ばなかった。党関係者は自民党幹事長を務めた父紘一(故人)の支援者の高齢化が進む中、「自前」の支持基盤強化が急務と指摘する。

 次期衆院選について加藤は「いつ解散になってもいい覚悟で活動している」と語る。新型コロナウイルスの影響で、恒例の後援会「新春の集い」は日程が定まっていない。知事選は地盤固めにつながる貴重な機会として駆け回る。

 一方の非自民系は衆院選の候補者選定を進めつつ、知事選を戦っている。参院議員舟山康江、芳賀道也、非自民系政党組織などで構成する「5者会議」による擁立を確認しており、その中心となるのは立民県連代表で酒田市・飽海郡区選出の県議石黒覚だ。

 非自民勢力にとって衆院選は現職に挑む戦いとなる。4選を目指す吉村美栄子を支援する知事選とは正反対の構図だ。厳しい戦いになることを覚悟した上で、庄内、最上両地域で広く支持を受けられる人物の擁立を目指す。

 これまで複数の人物に出馬を打診してきたが、擁立には至っていない。自民に対抗する態勢整備は出遅れ感が否めない。しかし、石黒は強気の姿勢を見せる。「知事選に勝利できれば状況は一気に変わる。衆院選に向けて勢いがつくだろう」

 共産は昨年1月、党鶴岡地区常任委員の梅木威(たけし)を公認候補として擁立することを発表した。知事選では街頭に党所属の地元県議、市議らが立ち、吉村支援に積極的に動いている。梅木自身が前面に出ることはないが、組織としてのまとまりを示し、臨戦態勢を整えている。

(敬称略)

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