GoTo停止、キャンセル8万人 総額11億円「予約9割消えた」

2021/1/14 07:50

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 新型コロナウイルス感染拡大や「Go To トラベル」の一時停止を受け、県内の観光物産関係のキャンセルが昨年末時点で少なくとも約8万人分、総額約11億円分に上ることが、県観光物産協会のまとめで分かった。今月7日に1都3県への緊急事態宣言が再発令されて以降、キャンセルはさらに増えており、「予約の8、9割が消えてしまった」との声も聞こえる。

 GoToは昨年12月28日から一時停止され、緊急事態宣言再発令に伴い2月7日まで延長された。同協会は昨年12月24~27日に会員事業者499社に対し調査を行い、39%に当たる195社から回答を得た。

 昨年12月以降のキャンセル件数は2万1200件、7万8900人分で、総額11億203万円。業種別では宿泊業が最も多く、人数ベースで6万6137人、飲食業が5216人、旅行会社や立ち寄り観光施設などのサービス業が1219人、小売業が780人、運輸業が690人と続く。キャンセルの要因はGoToの一時停止を挙げた事業者が最多で47%、感染再拡大が39%、県キャンペーンの一時停止が8%だった。

 国や県への要望では、売り上げ減少に対する一定の補填(ほてん)を求める事業者が最も多く30%、国や県のキャンペーン再開・延長がそれぞれ25%と21%。収束に向けたより強力な往来抑制を挙げた事業者も14%いた。

 一方、緊急事態宣言再発令以降、宿泊キャンセルはさらに増加している。この時期、スキー客や樹氷観賞客でにぎわう蔵王温泉(山形市)では、平日に休業日を設ける宿も出てきた。温泉街の関係者は「例年ならあり得ない」とこぼす。

 同温泉観光協会の伊藤八右衛門会長が営む三つの宿でも8日以降、延べ約2500人分のキャンセルがあった。宿泊客は例年の2割に満たず、一つの宿に集約して対応しているという。伊藤会長は「予約の8、9割が消えている状況。今までにない経験で、廃業を考えるところも出てきてしまうのでは」と表情を曇らせる。宿泊施設と取引がある温泉街の商店にも影響は及ぶが、行政の支援策はなかなか行き届かない。売り上げが例年の3、4割程度という商店の社長は「宿泊客減の影響を受ける商店などに対しても補償がほしい」と訴えた。

 県観光物産協会は「調査時点から状況はより深刻になっている。会員企業が事業を継続できるよう県、国に要望していく」とする。

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