自宅近く…油断は禁物 横断時の事故、高齢者顕著

2021/1/12 10:21
高齢男性が軽乗用車にはねられ死亡した現場。自宅近くの慣れた道でも、横断時の注意は欠かせない=昨年12月12日未明、山形市松山3丁目

 慣れ親しんだ自宅近くでの道路横断に危険が潜んでいる―。県警交通企画課が過去に発生した事故を分析した結果、こうした傾向が明らかになった。特にお年寄りが犠牲になる事故で顕著に見られ、近所への「ちょっと用足し」でも油断は禁物だ。県内には車の速度が出やすい幹線道路沿いに住宅が立ち並ぶ地域が点在しており、これらの環境も横断中の重大事故発生の一因とみられる。

 同課のまとめでは、2015~19年の5年間に国道と県道で発生した横断歩行中の事故の犠牲者33人のうち、自宅から50メートル以内が10人、51~100メートル以内のケースは3人だった。13人はいずれも高齢者で、通行目的は近所への買い物や知人宅への訪問など。一方、市町村道では、100メートル圏内で発生した横断中の死亡事故はゼロだった。

 昨年も10月以降、自宅近くで道路横断中のお年寄りが犠牲になる事故が相次いだ。10月18日夕には遊佐町比子の国道7号で、11月16日夕には最上町富沢の国道47号で、いずれも70代の女性が車にはねられ命を落とした。12月12日未明にも山形市松山3丁目の国道286号で70代男性が亡くなった。

 幹線道路での重大事故が目立つ背景には、車の速度が関わっているとみられる。一般的に時速30キロ以下で車と歩行者が衝突した場合は重篤化の可能性は低いとされる。過去5年間の横断歩行中の事故を見ても、国道では時速31~70キロで車が走行していた場合に、死亡事故の8割余りが集中。県道も同様の傾向となっている。

 さらに県内では、片側1車線の国道や県道沿いに住宅が立地する地域が散見される。歩行者にとって近所の「生活道路」である一方、ドライバーからすれば速度が出やすい幹線道路だ。県警は歩行者とドライバーの間の意識の乖離(かいり)に警戒感を募らせる。同課の担当者は日没後の運転は特に注意が必要とし「歩行者は近所に出掛ける際も夜光反射材を着用し、ドライバーは状況に応じたハイビーム活用をしてほしい」と呼び掛けている。

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