帰れなくても…心は古里に 河北と飯豊、都内のショップ売り上げ好調

2021/1/9 12:16
河北町産のイタリア野菜などを販売しているアンテナショップ「かほくらし」。コロナ禍の中、昨年の売り上げが前年を上回った=東京都世田谷区三軒茶屋(同店提供)

 東京にある河北町商工会のアンテナショップ「かほくらし」の2020年の売り上げが、新型コロナウイルス感染拡大の中で前年を上回ったことが分かった。関係者は口コミによるファンの拡大や、コロナ禍で帰省できない本県出身者の需要が高まったことなどが要因とみている。同じく都内にある飯豊町アンテナショップ「IIDE」も、過去最高の売り上げを記録。今年は両町の関係人口増加に一層の期待がかかる。

 かほくらしは、山形新聞社のクラウドファンディング「山形サポート」などで資金を調達し、町内商工業者の販路拡大と首都圏への町の情報発信を目的に19年1月、世田谷区三軒茶屋にオープン。今月11日で2周年を迎える。店舗1階で町特産のイタリア野菜や加工食品を販売し、2階の飲食店では冷たい肉そばなどを提供する。

 町商工会によると、同店の昨年の売り上げは4432万円で、1年目の4187万円を上回った。コロナ禍で一時は営業自粛となった飲食店の売り上げは前年比28%減の1878万円だったが、物販は58%増の2554万円に。担当者は「(感染拡大の影響で)帰省できない人も多く通ってくれた」と分析する。

 加えて、同店を支えているのが、熱心な三軒茶屋の住民や町出身者などのファンの存在だ。昨年までは約300人だった同店のフェイスブックの「いいね!」数は現在、約1400人にまで増加。高品質な商品が周辺住民に口コミで広がっているという。昨年新たに発売した日本酒とつまみを詰め合わせた「オンライン飲み会セット」の販促に努めるなど、社会のニーズに合わせたサービス展開も功を奏した。植井紗帆店長は「これからも生産者と利用客の懸け橋となりたい」と話した。

町内産の米や米沢牛、弁当などを提供する飯豊町のアンテナショップ「IIDE」も過去最高の売り上げとなった=東京都杉並区高円寺(同町提供)

 一方、杉並区高円寺の「IIDE」も、昨年の売り上げが2982万円となり、14年のオープン以来最高を更新した。町内産の米や米沢牛、地酒、弁当などの販売を手掛けており、テークアウトの需要が高まったことで大きく売り上げを伸ばした。町商工観光課の担当者は「ウィズコロナを前向きに捉え、町に光を当てるきっかけにしたい」と話した。

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