大停電、暗く寒く不安の夜 7日の庄内地域

2021/1/9 11:43
石油ストーブや懐中電灯を頼りに食事を取る家庭もあった=7日午後7時半ごろ、鶴岡市東岩本(住民提供)

 暴風雪の影響で庄内地域を中心に大規模な停電が発生した7日夜から8日未明、復旧までに時間を要した地区では一部の住民が厳しい寒さの中、暗く不安な夜を過ごした。オール電化住宅が増えており、急きょ灯油ストーブを購入したり、湯たんぽで身を寄せ合ったりして寒さをしのいだ。

 鶴岡市東岩本では7日午後5時50分ごろから、約5時間半にわたって停電し、夕食や入浴の時間帯を直撃した。5人暮らしの会社員男性(68)方は、オール電化でトイレの排水にも電力が必要で、水を流すのにも苦慮した。安全を考えて長女夫婦と1歳の孫は酒田市内に避難させた。「夜になるにつれ風が強くなり、外に出るのは危ないと感じた」と話した。農業渡部勝喜さん(73)は家族で夕食の準備をしていた時、電気が止まった。反射式ストーブやろうそくを使い、「ペットボトルにお湯を入れて湯たんぽにしたり、厚着をしたりして過ごした」という。

 40代の女性宅では、会社から灯油ストーブを1台借りていたが、7人暮らしのため、暖を取るには足りず、急いで近くのホームセンターに買いに行ったという。ストーブは残り1台だった。女性は「ライトの準備はしていたが、暖房器具は用意できてなかった。日頃の備えの大切さを感じた」と話した。

 同日午後9時ごろに停電した庄内町西野では、街路灯も家々の明かりも消えた。車で帰宅した会社員女性(42)は「吹雪で視界も悪く運転に苦労した」とし、東日本大震災を機に購入した自家用の発電機が活躍したという。復旧したのは翌8日午前1時半ごろ。電気製品が起動する音が聞こえ、「これで朝には弁当のご飯が炊ける」と眠りについた。また、団体職員佐藤志津さん(52)は居間でテレビを見ていたところ、突然暗闇になった。こたつの余熱が残るうちに毛布や布団を重ね、家族3人で寒さをしのいだ。「未明の復旧には気付かず、諦めてそのまま寝てしまった」と苦笑いした。

 一方、酒田市のヤマザワ東大町店では7日午後1時ごろ、落雷により10秒ほど停電した。当日の業務に支障はなかったが、冷蔵ケースの霜取り機能が作動しなくなり、野菜の一部が凍結するなどした。

暴風雪、電線切断相次ぐ

 東北電力ネットワーク山形支社のまとめでは、7日午後1時45分ごろから、8日午前1時35分ごろまでにかけて、県内では酒田、鶴岡、庄内、遊佐、朝日の各市町で最大6588戸(街路灯を含む契約数)が停電した。要因は暴風雪による電線の切断などだった。

 同支社によると、強い風により、電線同士が接触したり、木が倒れたりしたことで、送電線が切れた場所もあった。また、電柱上の金属製の固定器具と被覆がない電線部分の接触によって漏電が起きた他、落雷の影響もあったという。こうした状況が庄内地域の各地で同時多発したことで、停電が拡大したとみられる。

鶴岡で被害99件

 鶴岡市によると、暴風雪の影響で、民家のトタン屋根が飛ぶなど8日午後1時現在で99件の被害が確認された。小名部地区では豚舎の屋根が飛散し、豚約300頭が300メートルほど離れた別の建物に移動した。先月25日に家畜伝染病「豚熱」の発生が確認された養豚場の10キロ圏外で、移動は問題ないという。大岩川地区の温海町森林組合製材工場では、飛散した屋根が職員の自家用車7台に当たり、フロントガラスが割れるなどの被害が出た。高波の恐れがあるため全面通行止めとなった県道藤島由良線の同市今泉―由良間は、8日午後2時に解除された。

県内60校が休校

 県のまとめによると、学校関係では8日、県内各地域の小学校26校、中学校12校、高校15校など計60校が休校となった。

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