すし用ギフトを海外販売 桐箱製造のよしだ(山形)

2021/1/7 16:00
よしだが担当した桐箱

 桐箱(きりばこ)製造のよしだ(山形市、吉田長芳社長)がインドの陶芸家と連携し、すし用食器のギフト商品を製作した。すし文化が根付きつつあるインドなどで、皿や箸置き、しょうゆ差しなどのセットを同社の桐箱に入れて販売している。同社にとっては初の海外展開。

 インド・ムンバイを拠点に宅配ずし会社を経営し、県国際経済振興機構の東南アジア諸国連合(ASEAN)貿易コーディネーターを務める小里博栄さん(シンガポール在住)が企画した。小里さんは昨年3月、インドで新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウン(都市封鎖)に遭遇し滞在が長期化。元々交流があったインド・プネ在住の陶芸家ロヒット・クルカーニさん、バイラビ・ナイクさんとやりとりする中で商品開発を思いつき、以前から注目していた、よしだに桐箱製作を持ち掛けた。同機構がオンラインなどによる両者の商談を支援した。

 商品は自宅ですしを楽しむことを想定し、5人分の取り皿やしょうゆ皿、箸置きなどをセットにした。100組分を製作。桐箱にはブランドの印と、限定品であることを示す番号が入っている。1枚の板に見えるよう木の切り口を隠したほか、海外展開を意識し、通常縦向きの木目を横向きにした。横書きのブランド印ともなじんで、スタイリッシュな印象だ。

 小里さんによると、インドではここ5年で、富裕層だけでなく中間層にもすし文化が浸透し、宅配ずしビジネスが拡大している。さらに最近は、伝統工芸など日本の文化的側面に関心を持つ人が増え、質の良い器で食事をしたいというニーズが高まっている。小里さんは「桐箱には特別感がある。一つ一つ表情が違う手作りの食器が、よしだの桐箱に入ることでより価値が増す」と自信を見せる。

 連携した陶芸家の一人ロヒットさんは2年前、愛知県瀬戸市で陶芸の研修を受けた。「日本に行って人生が変わった。コラボレーションは夢のようだ」と声を弾ませる。吉田社長は「桐の魅力を海外にも伝えたいと考えていた。これをきっかけに少しずつ海外展開を広げたい」と意気込む。

 同機構は「海外作品とのコラボは自社製品単体での輸出のきっかけづくりになる。今後もこうした試みを含めて支援していきたい」としている。価格は日本円で8万円。オンライン販売で、会員制交流サイト(SNS)で情報発信する。インドのほかシンガポール、英国でも販売予定。

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