13歳が野菜栽培、無人直売所運営 東根・大富中の2人、学校と“契約”

2021/1/3 11:48
手作りしたビニールハウスで笑顔を見せる大富中の沓沢魁良さん(右)と赤塚奏音さん=東根市・同校

 東根市大富中(寒河江正人校長)の1年生2人が、自分たちで栽培した野菜を学校敷地内の無人直売所で販売するユニークな取り組みを繰り広げている。無人直売所が人と人との「信頼」を基軸としている点に興味を抱いたのがきっかけという。昨年7月下旬の豪雨被害で畑が浸水する困難はあったが、野菜は完売することも多かった。2人は「地域の人たちの信頼を得られたことがうれしい」と話し、春からの再開に向けて意欲を見せている。

 2人は沓沢魁良(かいら)さん(13)と赤塚奏音(かなと)さん(13)。6月、道徳の授業で無人販売所を通した交流について学び、「自分たちもやってみたい」と活動を始めた。2人は以前から赤塚さんの祖父の知人から借りた畑でナスやトマト、キュウリなどを栽培しており、製材所から譲り受けた木材で直売用の棚も手作りした。「大富農業カンパニー」と称し、そろいのつなぎや名刺も用意した。

 「グローカリアンの育成」を学校教育目標に掲げる同校は、教育活動の一環として取り組みをサポート。2人は学校敷地内に直売所を設置する上で、営業時間や価格設定、運営方法など約束ごとをまとめた“契約”を学校側と取り交わした。売り上げは折半し、半分は2人の活動に役立て、さらに半分は全校生徒に役立つものを整備する内容となっている。

 7月6日のオープン初日にいきなり完売し「地域の信頼を感じてうれしかった」と沓沢さん。日の出とともに起床して収穫や袋詰め作業などに取り組み、放課後は種苗の植え付けといった作物管理を行うなど“文農両道”を実践した。同下旬には記録的大雨で近くの小見川があふれ、種まきしたばかりのインゲンマメが全滅するなど苦労もあったが、再生したものや、新たに育てた野菜を連日、出品した。初年度の売り上げは約5万円。鶴岡市からたまたま立ち寄った人が常連客となり、手紙のやり取りや学校への訪問が始まるなど交流の輪を広げている。

 冬期間は休業中で、今冬は敷地内に小さなビニールハウスを手作りした。雪が解けた後に直売所を再開する計画。沓沢さんは「農業活動をしている学校と交流してみたい」、赤塚さんは「新しい品種に挑戦したい」と今年の目標を語った。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]