前へ勢い、モンテ2発 ホーム最終戦で白星

2020/12/15 14:41
〈山形―岡山〉前半2分、先制点を決め仲間と喜ぶ山形のMF中村駿(17)=天童市・NDソフトスタジアム山形

 サッカーJ2は第40節の13日、各地で11試合が行われた。モンテディオ山形は天童市のNDソフトスタジアム山形で岡山を2―0で破り、ホーム最終戦を白星で飾った。2試合ぶりの勝利で、通算成績は16勝11分け13敗。順位は今季最高の6位に上がった。

 山形は前節から3人を入れ替え、MF中村駿が5試合ぶりに先発復帰。前半2分、中村駿がゴール前のこぼれ球に詰め、先制点を奪った。同19分に速攻からFWビニシウス・アラウージョが左足で流し込み、2―0で折り返した。後半42分から今季限りで引退するGK佐藤昭大が出場し、最後まで得点を許さなかった。

 首位の徳島は千葉と0―0で引き分け、勝ち点81でJ1昇格決定を次節以降に持ち越した。2位の福岡は京都に2―0で勝って同78、3位の長崎も東京Vを2―0で下して同76とした。

 山形は次節の16日、福岡県北九州市のミクニワールドスタジアム北九州で北九州と対戦する。

 【評】山形は前半の2得点で逃げ切った。立ち上がりにセットプレーを生かすと、前半19分に中盤のこぼれ球を拾い、人数を掛けた速攻から追加点を奪った。後半は決定機を逸したが、切り替えの速さを維持。相手をシュート3本に抑え、3試合ぶりの零封とした。

【青炎】落とせぬ一戦、岡山零封

 ホーム戦を締めくくる戦いは、序盤に勝利への闘志をたぎらせた。今季最速となる開始2分の先制ゴールに続き、勢いのある速攻から追加点を奪った。「いつもより前への気持ちが出ていた」とMF中村駿。J1昇格を逃した今季、この一戦の勝ちだけは譲れなかった。

 立ち上がり、先陣を切るように主将のDF山田拓巳が右サイドで強引に仕掛けた。2人の間をかいくぐるようにボールを運び、倒されFKを獲得。こぼれ球をFW前川大河がシュートを放ち、「狙って動き出せた」と中村駿がその跳ね返りを右足で押し込んだ。

 流れを加速させたのは前半19分のFWビニシウス・アラウージョの2点目だ。速攻に躍動感が伴った。中盤の守備で競り勝ったMF加藤大樹が一直線に突破を図ると、後続は勝負どころとばかりに押し上げた。ゴール中央へのパスを受けたFW渡辺凌磨がさらに大外へとはたく。アラウージョが一人をかわし、左足で流し込んだ。前半の被シュート数はゼロ。「積み上げてきた攻撃をスムーズに出せた」(中村駿)と主導権を握り、歓喜につなげた。

 落とせない試合をものにした一方、来季を見据える故の課題はある。決定機を逃した後半の試合運びに石丸監督は「今季を象徴しているよう」、中村駿は「自分たちで首を絞めるパターンになりかねない」と戒めた。昇格への礎を形にしたい残り2試合、中村駿は「無駄にはできない」と言い切った。

積み上げたこと示してくれた

 石丸清隆監督の話 1年間積み上げたことを示し、勝利を贈ろうと選手はよくやってくれた。幸先よく点が取れ、少し楽な展開になったと思うが、もう1点を取るところで決めきれず、自分たちでゲームを難しくした。あと2試合、しっかり点を奪って勝てるように持っていきたい。

〈山形―岡山〉後半、現役最後の出場となった山形のGK佐藤昭大

引退のGK佐藤「16年間夢のよう」

 ○…今季限りで現役を退くGK佐藤昭大が試合終盤に途中出場。晴れ舞台をつくった石丸清隆監督、GK藤嶋栄介と抱き合った後、ホーム戦最後のピッチに向かった。

 昨季山形に加入し、J1クラブで得た経験値、野太い声で仲間を引っ張った。試合前のコイントスで主将のDF山田拓巳が陣地を選び、最後のプレーはサポーターに一番近い位置に。「16年間、夢のような時間だった」と万感の思いをにじませた。

試合終了後のセレモニーで退団あいさつをする山形の本田拓也

退団のMF本田「仲間がJ1に上げてくれる」

 ○…2017年に主将を務め、今季限りで退団する元日本代表のMF本田拓也らがファンに惜別のメッセージを送った。

 在籍4年間でリーグ戦121試合に出場し、球際の強さで勝負にこだわる姿勢を示し続けた。「僕の力ではJ1に上げることはできなかったが、仲間が上げてくれると信じている」と強調。山形のサッカー文化の発展を願い、「新しいスタジアムができればもっと盛り上がる。県の皆さん、大変だと思うが、ぜひ造ってください」と訴えた。

 また、ユースから昇格し6シーズン在籍したGK摂津颯登は「ピッチに立つことはできなかったが、たくさんの方と出会い、サッカーができて感謝しかない」、エルシオフィジカルコーチは「2年間一緒に戦えてうれしかった」と思いを伝えた。

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