頂踏む、故人の足跡 酒田で企画展、写真や装備品展示

2020/12/2 13:59
池田昭二さんの登山中の写真などを展示している「庄内の山男展」=酒田市・松山文化伝承館

 酒田市を拠点に国内外の山に挑んだ2人の登山家と1人の冒険家に焦点を当てた「庄内の山男展」が、同市の松山文化伝承館で開かれている。40年来の登山仲間だった同館の榎本和介館長(72)が、故人の軌跡に光を当てようと初めて企画。写真や絵画、登山道具など、3人の生きた証に触れることができる。

 紹介されているのは、いずれも元教諭で登山家の池田昭二さん(1927~2011年)と佐藤守利さん(1933~2019年)の2人と、池田さんの息子拓さん(1965~92年)。昭二さんは酒田西高などで教員を務め、鳥海山でのイヌワシ観察にもいそしんだ。佐藤さんは酒田商業高などで教壇に立った。2人は山岳同人シリウスなどに所属し、鳥海山やヒマラヤ山脈など国内外の山に数多く登った。一方、拓さんは徒歩で北米大陸を横断し、南米大陸縦断に成功したが不慮の事故により若くして他界した。

池田拓さんが南北のアメリカ大陸を歩いた際に使っていたリヤカー

 企画展は遺族や他の登山仲間の協力を得て、昭二さんが登山の際に使ったピッケルなどの道具、行程や天候を詳細に記したメモ、撮影した写真を紹介。このほか佐藤さんが描いた海外の山々や現地住民の絵、拓さんがアメリカ大陸を歩いた際に使っていたリヤカーも展示している。

 鳥海山を愛し、スキー場開発の反対運動に取り組んだ昭二さん、山小屋でみんなが酒を酌み交わす中、黙々とスケッチをしていた佐藤さんの姿が印象に残っているという榎本館長。「昭二さんはみんなを引っ張っていくタイプで、守利さんは影で支えるタイプ。2人とも登山仲間にとってカリスマ的な魅力があった」と振り返り、目を細めた。来年2月7日まで。

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