県は28日、新たに県内で男女6人の新型コロナウイルス感染が判明したと発表した。県内の1日当たりの感染公表数は4月7、15日と並び過去最多となった。県の発表とは別に、山形市の産婦人科横山病院は28日、職員1人の陽性が判明したと明らかにした。
県によると、新たな感染者は▽酒田市の40代団体職員男性▽同市の60代会社役員男性▽鶴岡市の80代無職女性▽同市の60代無職女性▽県外の20代団体職員女性▽上山市の20代会社員女性-の6人。いずれも症状は重くなく、各地域の感染症指定医療機関に入院している。
酒田市の40代男性の勤務環境は不特定多数と接する機会がないという。同市の60代男性は37度台の発熱や関節痛などの症状が出た後も仕事を続けていた。上山市の20代女性は23、24の両日、東北地域の隣県に家族と旅行に出掛けていたが、感染との関連は不明。この3人の感染経路がたどれていない。
鶴岡市の女性2人は27日に感染が公表された県外の20代会社員女性の実家の家族で、他の同居家族は陰性を確認した。県外の20代女性は発症時期から、県外で感染したとみられる。23日から味覚・嗅覚障害やせきといった症状を自覚しながら、26日に感染拡大地域から電車を利用して置賜地域にある実家に帰省した。
6人の濃厚接触者の検査対象は酒田市の60代男性が家族や知人など計8人で、他は家族のみ。
感染公表数が過去最多に並んだことを受け、県健康福祉部の渡辺丈洋次長は「クラスター(感染者集団)が発生した4月の状況とは異なり、広い地域で感染が相次いでいる。症状があるままでの移動や仕事を控えてほしい」と話した。
県内の累計感染者数は122人で、新たに3人が退院し、入院者は21人(うち重症者1人)。
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