県内「イート」、食事券求め行列

2020/11/26 22:28

 国の飲食店支援事業「Go To イート」に関連し、本県版プレミアム付き食事券の第1弾40万冊が26日、県内のスーパー・ヤマザワ全店と一部の郵便局で発売され、この日から利用が始まった。食事券は1冊5千円分を4千円で販売し、プレミアム分は25%。各販売所にはいち早く入手しようという多くの県民が訪れ、購入待ちの長い行列ができた。残りの60万冊は12月に第2、3弾として発売される。

 「少し豪華な食事に」「焼き肉でも」。国の飲食店支援事業「Go To イート」で、本県版プレミアム付き食事券の販売が26日、県内のヤマザワ全41店や同店のない地域の48郵便局で始まった。新型コロナウイルス感染が再び広がり発売が一時危ぶまれたが、お得な食事券をゲットした県民は笑顔で使い道を語った。現段階で利用可能な飲食店は千店超。店側は発売を歓迎し、来店客数増を期待した。

「Go To イート」の本県版プレミアム付き食事券が発売され、販売店のヤマザワでは多くの県民が買い求めた=山形市・ヤマザワ北町店

◆販売店

 ヤマザワ北町店には午前7時前から購入希望者が並び始め、午前9時半の開店15分前に200人超の行列に。中上信広店長が「(同日発売分だけで1万3千冊と)取扱冊数が多いため、これほど並ぶとは思わなかった」と語るように想定外の行列の長さとなり、開店を10分ほど早めた。

 10月発売の100%プレミアム付きクーポン券を買えず、今回は必ず買えるようにと開店前に訪れた人が多かった。3~5冊をまとめ買いする人ばかりで、共に山形市の加藤恵美子さん(36)古沢恵さん(36)は「感染対策を万全にして家族で少し豪華な食事に使う」と笑顔だった。

 河北町の河北郵便局では午前9時の販売開始直前に約50人の行列となった。東根市神町西2丁目、会社員高橋裕香さん(31)は上限の5冊を購入し「コロナの感染が落ち着いた頃に友人家族と個室で焼き肉を味わいたい」と話した。一方で、熊谷博局長は「制度内容のさらなる周知が必要だと感じた」と指摘した。

 事業を担うフィデア情報総研山形支社(山形市)は「食事券は数に十分余裕があるため、密や混雑する時間帯を避けて購入してほしい」とした。販売場所と販売時間、利用可能店は県版イートキャンペーンのウェブサイトで紹介している。

 食事券は1冊5千円分を4千円で販売し、プレミアム分は25%。1回の購入上限は1人5冊。計100万冊(額面50億円分)を販売する計画で、県内ではこの日に40万冊を発売した。ヤマザワでは12月15、25日にも30万冊ずつ用意する。購入期限はいずれも来年1月29日だが、売り切れ次第終了。使用期限は同3月末。

◆飲食店

 食事券は25日夕時点で県内飲食店計1156店が利用可能店として登録しており、来年1月29日まで登録を受け付けている。コロナ禍で売り上げが減り、忘年会など団体客の予約も見込めない中、各店は個人客に活路を見いだそうとしている。各店は感染対策を徹底しつつ、食事券を利用する客の来店に期待を寄せた。

 JR山形駅前などで居酒屋4店舗を運営するジョウセン(山形市)の小林亮太社長によると、東京など全国の感染拡大や時短営業要請が客足にストレートに影響している。忘年会シーズンの予約も出足が鈍い。例年と違って店の混雑具合が読めず、従業員のシフトを組むのも難しい状態だ。その中での「Go To イート」キャンペーン開始を歓迎し、「ポイント付与事業にも参加したが、食事券は手続きがより簡単で需要が増えるのでは。検温、換気など感染防止策を改めて徹底した上で、お客さんを迎えたい」と力を込めた。

 米沢市の「割烹志ん柳」の椛沢一弘社長は「市民が再び外食するきっかけになれば」と話す。夏から秋にかけて客足が戻り始めていたが、11月に入り東京や北海道の感染拡大が報じられ、予約のキャンセルが相次いだ。「都市部と山形の警戒の度合いは異なる。地域の感染状況を注視しながら、(食事券を)経済を回すことに活用してほしい」と願った。

宴会が減っただけに、新たな需要を期待して仕込み作業を進めていた=酒田市・割烹食堂伊豆菊・寿し処武蔵

 酒田市では再び感染者が確認され、庄内浜の魚を提供する「割烹食堂伊豆菊・寿し処武蔵」の中川真理子店長は「忘年会など宴会の予約が入っていたが、キャンセルが出始めている。その分、個人客が増えることを期待している」。感染に関しては、マスク着用や手指消毒を徹底する人が増えたため、「以前より不安はない」とした。

 東根市で「ビアパブ市民快館」などの経営に携わる県社交飲食業生活衛生同業組合の丹野健一理事長は「感染防止を図ることが一番。万全の対応を図り、県内の人にぜひ店に足を運んでほしい」と強調した。

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