ハウス貸し出ししっかり営農支援 新規者優先、JA全農山形が事業展開

2020/11/25 10:28
簡易型養液栽培システムを活用したベジフルハウスでパプリカ栽培に取り組む滝口哲也さん=天童市

 JA全農山形は、新規就農者に栽培ハウスを貸し出し、営農を支援する「ベジフルハウス」事業の本格展開を始めた。JA全農が開発した簡易型養液栽培システムを活用し、栽培から販売まで幅広くサポートする。安定的に農業を続けられる環境を整え、担い手の確保や地元定着につなげる。

 「ベジフル」はベジタブル(野菜)とフルサポート(全面支援)を組み合わせた名称。発泡スチロール箱をプランターとして利用し、ハウス内に並べた箱一つ一つに制御機器で自動的に液肥を供給する。全農山形は三川町の園芸産地拡大実証研修農場で実証試験を進め、栽培ノウハウを蓄積してきた。

 ハウスの貸し出しはJAの推薦を受けた新規就農者を優先。リース期間は10年で、料金は年額でおおむね1棟30万~32万円としている。技術サポートチームが生産から販売まで全面的に支援し、契約終了後は利用者に無償譲渡して持続的な営農を後押しする。

 事業は昨年度に始まり、天童市内にパプリカの栽培ハウス2棟を建設。4月から地元出身で就農3年目の滝口哲也さん(40)に貸し出している。パプリカは養液栽培を前提に海外で育種された品種が多いのが特徴。9割を輸入に頼る一方、国内消費は伸び続けており、国産品の需要拡大を追い風に市場開拓のチャンスがあるという。

 滝口さんは研修農場でパプリカ栽培の知識や技術を学び、現在も全農山形や地元JAからサポートを受けながら生産に取り組んでいる。夏場の高温障害など苦労も多いが「勉強をしながら始められるのはプラスになっている」と話す。

 全農山形は現在、寒河江市や飯豊町にミニトマトのベジフルハウスを建設中で、今後も増設する方針。担当者は「リスクが少ない中で農業に挑戦してもらい、就農人口を増やしていきたい」と話している。

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