感染拡大の中の連休初日「寂しい限り」 県外客、施設側から複雑な声

2020/11/22 11:46

 新型コロナウイルスの感染が全国に拡大する中で迎えた3連休初日の21日、政府によるGoTo事業の運用見直しも表明され先行き不透明な状況下、県内観光地では「遠方を訪れるのは後ろめたいが(Go To キャンペーンを利用し)宿を1カ月前から予約していたので」「感染対策に努めるしかない」など、観光客、施設側の双方から複雑な声が上がった。

県観光物産会館で買い物を楽しむ来館者=21日正午、山形市

 山形市の県観光物産会館・ぐっと山形では、他県ナンバーの車が多い一方、昼食の時間帯になっても利用者の入り自体はいまひとつ。フードコートは空席が多く、石沢敏弘催事企画課長は「普段の5分の1ほどしかいない。先週よりも客足は鈍い」。新規感染者増加中とのニュースが相次ぎ来館者が減少しているといい、「こんな感じで連休が終わってしまうかも…」とつぶやいた。

 館内では3連休に合わせ、小麦粉原料の粘土を使った造花「パンの花」などの作品展示・販売イベントが始まった。「自粛、自粛だけでは心が沈んでしまう。少しでも喜んでもらいたい」と主催者の宇野智恵子さん(河北町)。見学していた宮城県登米市の男性(66)は「人の移動でウイルスが広がってほしくないが、観光も経済もみんなで支え合わなくてはならない。今は近隣地域での観光振興を進めることが必要」と語った。

連休初日にもかかわらず、市内有数の観光スポット・山居倉庫の駐車場には空きが目立った=21日午後0時40分、酒田市

 酒田市の山居倉庫では駐車場の空きが目立ち、名物のケヤキ並木周辺を歩く人もまばらで、“観光自粛”の影響が見て取れた。高崎市から夫婦で訪れた男性(58)は、1カ月ほど前に「Go To キャンペーン」を活用して宿を予約した。「ここまで感染が広がるとは思っていなかった。感染予防に努めてはいるが、観光で遠方を訪れるのは後ろめたい気持ちもある」と話した。

 市観光物産館「酒田夢の倶楽(くら)」では、マスク着用を呼び掛ける掲示や店内の定期的な消毒、レジへのパーティション設置などで感染拡大防止を図る。「これまでと同様、感染者の来館も想定した上で対策に努めるしかない」と担当者。

 米沢市の上杉神社は朝から雨が降り続いていたこともあり、周辺の人影はまばら。スマートフォンで位置情報ゲームのイベントを楽しむ地元の人が目立つぐらいだった。観光施設の職員は「一時期人出が戻っていたこともあり、3連休初日としては寂しい限りだ」。60代の母親と2泊3日の旅行中という大阪市の40代女性は「感染拡大の状況を見て少し迷ったが、1カ月前から予約していたのでキャンセルはできなかった。レンタカーで移動し、他人との接触はできるだけ避けることを意識して楽しんでいる」と話していた。

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