県内景気、3カ月連続「持ち直し」 日銀月例、回復兆し「まだら模様」

2020/11/21 14:03

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 日銀山形事務所は20日、県内経済概況(月例)を発表し、県内景気の基調判断を3カ月連続で「厳しい状態にあるが持ち直しの動きがみられている」とした。市川恒夫所長は、個人消費や生産など回復の兆しが見える分野と、観光など引き続き厳しい分野が分かれていることから「まだら模様の持ち直しに見える」と分析。新型コロナウイルスの感染者が再び増加していることを受け「今後のリスク要因は感染状況」とした。

 項目別にみると、新型コロナの影響が大きかった個人消費は3カ月連続で「厳しい状態にあるが持ち直しの動きがみられている」を継続した。昨年9月に消費税増税前の駆け込み需要があったことも影響し、今年9月の百貨店・スーパー販売(全店ベース)は衣料品を中心に前年を下回り8.4%減。コンビニエンスストアは外出者や旅行者の減少で前年同月を下回り4.0%減だった。ドラッグストアは引き続き衛生用品が好調で5.2%増、同じく前年超えが続いていたホームセンターは昨年、台風被害の需要があった反動もあり7.6%減。10月の乗用車新車新規登録・届け出台数は前年同月に消費税増税が始まったことや、各メーカーが新車を投入していることを背景に、前年同月比34.3%増と伸びた。

 生産も3カ月連続で「一部に持ち直しの動きがみられている」を維持した。8月の鉱工業生産指数(季節調整済み)は前月比3.3%減。情報通信機械や自動車関連の輸送機械など10業種で上昇したが、はん用・生産用・業務用機械、化学など12業種で低下した。

 公共投資は「高水準で推移」から「横ばい圏内で推移」に下方修正した。10月の公共工事請負金額は前年比で国が35.8%減、県が29.4%減、市町村が36.3%減で、全体では38.8%減だったため。しかし、本年度の年間予算は前年度並みを確保していることから、市川所長は「高い水準での横ばい」と解説する。

 設備投資は「前年を下回る動き」を継続。9月の建築着工床面積(民間非居住用)は製造業や医療・福祉で減少し、前年比18.7%減だったが、今年4月からの累計では前年を2割ほど上回っており、底堅い。

 住宅投資も「弱めの動き」を維持した。9月の新設住宅着工戸数は持ち家が前年比10.6%増加したが貸家、分譲が減少し、全体では23.6%減。

 雇用・所得環境も「弱めの動き」を継続した。新規求人数は新型コロナの影響で、製造、運輸・郵便、卸・小売、宿泊・飲食サービスなど多くの業種で減少した。企業倒産(負債額1千万円以上)も10月は4件で「落ち着いた動き」を維持した。

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