きらやか銀、12年ぶり赤字 9月中間、繰り延べ税金資産の取り崩し

2020/11/21 12:47
きらやか銀行本店(資料写真)

 じもとホールディングスが20日発表した傘下のきらやか銀行単体の2020年9月中間決算は、純損失が5億2500万円で12年ぶりの赤字となった。年度内に有価証券の含み損を全て処理する計画で、それに伴って繰り延べ税金資産の取り崩しを行ったため。

 一般企業の売上高に相当する経常収益は7.7%増の105億4100万円。有価証券の損失確定の財源確保のため投資信託解約益を計上し、資金利益が伸びた。経常利益は8.5%減の5億6900万円。人件費など経費削減を進めたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を見越した予防的な意味合いのほか、融資先の債務者区分の見直しなどがあり、貸倒引当金繰入額、不良債権処理額がともに増えた。

 本業のもうけを示す実質業務純益は10.3%増の13億5800万円。債券関係損益を除いたコア業務純益はおよそ2.3倍の26億2100万円。さらに投資信託解約損益を除くと22.0%増の11億6900万円だった。

 9月末の預金残高(譲渡性を含む)は414億8千万円増え、1兆3021億5200万円。公金預金が減ったが、個人、法人は増えた。貸出金残高は176億9600万円増加し、1兆512億8900万円だった。新型コロナの影響による資金需要に対応し、中小企業向け融資は543億円増えた。

 金融再生法に基づく不良債権の総額は179億6300万円で、今年3月末より14億8100万円増え、不良債権比率は0.09ポイント悪化して1.67%だった。自己資本比率は0.28ポイント上昇し、8.29%だった。

 じもとHD連結の純利益は90.9%減の6400万円、経常収益は8.3%増の213億2900万円、経常利益は49.6%増の14億1900万円。HD傘下の仙台銀行(仙台市)の純利益は70.1%増の7億4900万円、経常収益が8.6%増の82億200万円、経常利益が54.7%増の9億100万円だった。

きらやか銀、通期業績予想修正―純損失42億円見通し

 じもとホールディングス(HD)は20日、2021年3月期の通期連結業績予想を修正し発表した。傘下のきらやか銀行(山形市)は純損失が42億円となる見通し。年度内に株式など保有する有価証券の含み損を一括で損失計上するため。通期の赤字はリーマン・ショックの影響で約47億円を計上した09年3月期以来。

 きらやか銀の9月末の有価証券の含み損は43億4500万円に上った。新型コロナウイルスの影響で株価が下がることを警戒して入れ替えをした運用商品が値を下げた。予想に反し株価は上昇したため対策が裏目に出た形だ。

 経常損益は32億円の赤字となる見通し。5月公表の業績予想では純損益が13億円、経常損益は16億円のそれぞれ黒字を見込んでいた。

 今後、金融市場の動向を見つつ、有価証券の売却を進める。並行し、資本業務提携を結んだSBIホールディングスに運用部門を委託し、保有有価証券の大幅な入れ替えを行う。

 じもとHD全体の予想では純損益を17億円の黒字から30億円の赤字に、経常損益を21億円の黒字から15億円の赤字にそれぞれ引き下げた。

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